荒木飛呂彦原作の大人気漫画を三池崇史監督が実写映画化した『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』は、"スタンド"と呼ばれる特殊能力を持つ高校生・東方仗助(山﨑賢人)が、彼の住む杜王町の平和を守るために、凶悪犯に立ち向かっていくストーリー。

 

本作で仗助と同じ学校に通い、転校生の広瀬康一(神木隆之介)に想いを寄せる女子高生・山岸由花子を演じるのが女優の小松菜奈だ。ジョジョの奇妙な世界観の中でも、さらに独特な雰囲気を醸し出し由花子を好演した小松に、ジョジョという大作への挑戦、撮影を行ったスペインでの思い出、そして共演した同世代の役者たちへの思いを語ってもらった。

 

 

■一瞬で、インパクトを残せるように演じました

 

ーー大人気漫画の実写化ということですが、山岸由花子役を演じることが決まったときのお気持ちはいかがでしたか?

 

小松:三池さんとはずっと一緒にお仕事をしたいと思っていたので、お話をいただいたときはすごく嬉しかったです。ジョジョという作品ということでも、私の周りの原作ファンの方から「(由花子を)やるんだね!」とたくさん連絡がきて、改めて人気のある作品なんだなということを実感しましたし、頑張らなきゃなと気合いが入りましたね。

 

 

ーー小松さんは、由花子を演じることが決まってから原作漫画を読まれたのですよね。

 

小松:はい。私は漫画を深読みしすぎると、演じるときに絵の通りに動かなきゃと考えて、不自然になってしまうんです。なので、引っ張られてしまわないように、原作は深く考えすぎず、楽しみながら読ませていただきました。

 

 

ーーとはいえ、映画の中の小松さんの佇まいは原作の由花子そのものでした。

 

小松:本当ですか!ありがとうございます。メイクさんとも、いまの自分の肌よりもうちょっと白くしたほうがいいよねとか、髪の長さはこれくらいのが不気味じゃない?と話し合って、外見から由花子に近づくようにしていったんです。そうすることで、気持ち的にもスッと由花子になれて。今回は特にメイクやヘア、衣装で助けられた部分が大きかった気がしますね。

 

(c)2017 映画「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章」製作委員会

 

ーー演じる上で意識したことなどはありますか?

 

小松:康一くん(神木隆之介)と話すときは、なるべく近づいて「この子、なんか曲者だな」という、良い意味での違和感をだすように意識しました。由花子は映像の中に散りばめられていて、みんなより登場シーンは少ないんです。だけど、皆さんにとって気になる存在でありたいと思っていたので、その一瞬でインパクトを残せるように。

 

 

ーーじーっと見つめる表情などは、印象に残りました。

 

小松:じーっと見つめるのって、由花子っぽいですよね。目をそらすこともなく、じーっと。あれだけ見られていると「えっ?」となるじゃないですか。それが由花子らしさに繋がるのかなって。

 

 

 

ーーなるほど。スペインの街並みというのも、ジョジョの世界観を醸し出していたのかなと感じたのですが、スペインでの撮影はいかがでしたか?

 

小松:実は、スペインで撮ると聞いて、最初はどうなんだろう…と不安に思っていたんです。でも、インしてみると曇っている空の色が怪しげで、海も薄暗い中で波打っていて、すごくジョジョの雰囲気にぴったりなところだなぁって。よくこんなにぴったりな街を見つけることができたなと驚いてしまいました(笑)。

 

 

ーー現地での思い出はありますか?

 

小松:サグラダファミリアに行きました。予約して、中も見学させていただいたんですけど、生きているうちに見ることができてよかったと感じるほど、素敵な場所で。向かうときに海沿いを電車で走ったのもすごく素敵だったなぁ…。

 

 

 

■山﨑・神木との共演で「私も負けない!」

 

ーー小松さんは、主演の山﨑さんとは初共演ですね。

 

小松:そうなんです。同じ事務所なんですけど、ご一緒するのは初めてで。役ではわりとクールなことが多いですけど、バラエティ番組を見て元気な子だなと思っていました(笑)。

 

 

ーー実際に共演してみての印象は?

 

小松:実際に会ってもすごく元気で、無邪気。人見知りもしなくて、誰とでも仲良くなれるタイプなんだろうなと感じました。

山﨑さんは仗助ということで、私以上にプレッシャーもあったと思うんですけど、映画を観たときにこれが仗助だ!と思えるほど役に入り込んでいたのが印象的。ビジュアルも含めて、役を自分のものにするチカラというのは同じ世代の役者さんとして尊敬します。
 

 

ーー由花子の恋のお相手でもある、康一を演じた神木さんはいかがでしょうか?

 

小松:神木さんも少年みたい。現場でもずっと山﨑さんと2人で、楽しそうにお話されていました(笑)。

神木さんは、絶妙なお芝居や表情がすごいなって思います。違和感なく、何にでもなれちゃうんだなって。しかも常に余裕があるように見えて、そういうところも1人の役者として刺激を受けました。

 

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ーー山﨑さんや神木さんのような同世代の方と共演することで、小松さんもかなり刺激を受けたのですね。

 

小松:どんな役者さんと共演してもいろいろな刺激を受けますが、同世代の方と共演するととくに燃えますね。楽しいです。エネルギッシュな感じがしますし、役者としての考え方、演技の仕方も人によって全然違う。それを間近で見ることが、もっと頑張らなきゃなと自分を奮え立たせてくれるというか。最近は、この役者さんのお芝居が気になるから…という理由で、作品を観に行くことも増えてきたんです。人のお芝居をみて「私も負けない!」とパワーをもらっています。

 

 

■仗助の優しい"スタンド"が好き

 

 

ーー改めて、完成した作品をご覧になっていかがでしたか?

 

小松:CGが多いので、人間とCGが混ざり合ったときに、どんな風になるのかはずっと気になっていたんです。でも、完成した作品を観たら、全く違和感がなく、1つの作品として楽しめるものになっていました。音楽や、疾走感やスピード感なども、ジョジョの世界の奇妙なバランスをしっかりと表現できていて。原作のファンの方にも納得してもらえるような作品になったと思います。

 

 

ーー最後に、特に注目してほしいところがあれば、教えてください。

 

小松:1人1人のキャラクターが立っているので、全員に注目してほしいです!中でも、私は仗助の自分の傷は治せないけど、他の人の傷は治せるという優しさが溢れた"スタンド"が好き。本当に心優しい主人公なので、誰もが好きになれるキャラクターだと思うんです。作品としても、そういった仗助の家族や友人への愛だったり、形兆(岡田将生)と億泰(新田真剣佑)の兄弟愛も描かれているので、原作を知らない人や女性でも楽しめる作品になっていると思います。

 

 

Photography=Ryo Kameda
Interview=Ameba

 

 

映画『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』は8月4日(金)より全国ロードショー。

 

(c)2017 映画「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章」製作委員会

 

 

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