7月18日(火)よりカンテレ・フジテレビ系にて放送がスタートするドラマ『僕たちがやりました』は、"そこそこ"で生きていた、いかにもイマドキな4人の若者たちが、ひょんなことから大事件を起こしてしまい、日常が激変してしまう青春逃亡サスペンス。

 

本作で主人公・増渕トビオ(窪田正孝)の幼なじみで、恋の相手となる蒼川蓮子役を演じるのが、話題作への出演が続く若手女優の永野芽郁だ。可愛らしいイメージの永野だが、今回演じるのは男女ともに憧れるような少し大人な凛とした女の子。彼女にとって大きな挑戦となったドラマへの思い、そして5年ぶりとなる窪田との共演について話を聞いてきた。

 

 

■「好きな人の前では、女の子らしくいられない」

 

ーー本作は人気少年漫画の実写化ですが、オファーを受けたときはどう思われましたか?

 

永野:ドラマ化するかもしれないというお話をいただいてから、原作を読ませていただいたんですけど、衝撃的なシーンが多かったので、正直、この役は私にはまだ早いんじゃないかなという気持ちはありました。でも、今までやったことのないような役柄だったし、私も等身大の高校生として、ちょっと一歩先に進んでいる蓮子みたいな女の子にみんなが憧れる気持ちは分かるので、役を通してそういう部分をうまく表現できればいいなと、挑戦してみようと思いました。

 

 

ーー永野さんは、これまで少女漫画の実写化を多く経験してきていると思うのですが、やっぱり少年漫画の実写化は、少女漫画のときとは違いますか?

 

永野:作品のキラキラ感というものが全然違いますね。誰かを思って泣くというシーンでも、好きな人を思って泣くのか、好きな人だけじゃなくて、家族や友達、周りの人だったり自分がしてしまったことに対して泣くのか。少年漫画は、気持ちの面がよりリアルに描かれているのかなと感じました。

 

 

ーー少年漫画だからこその難しさというのはありますか?

 

永野:実写化という意味では、難しいのはどちらも一緒かもしれません。みんなの中に原作のイメージがある中で、実際に生きた人間として演じなきゃいけないというのはすごく難しくて…。どこまで表現するのが正解かは、いつも迷います。原作の動きを全部真似すれば正解というわけでもないし、動きを全く真似しなければその人になれないだろうし。"実在しそう"というギリギリなところを探すのには、時間がかかりますね。

 

 

ーー今回演じられる蓮子は、少年漫画のヒロインということで、男の子たちが憧れる存在になるわけですが、永野さんからみた蓮子はどういった人物でしょうか?

 

永野:蓮子は見た目はちょっとチャラチャラしているんですけど、実はトビオのことを一途に思い続けているピュアで可愛らしい女の子なんです。

 

 

ーー蓮子に共感できる部分はありますか?

 

永野:好きな人の前では大人っぽくいようと強がってしまう気持ちはよく分かります。私自身も、好きな人の前で女の子らしくいられるかって言ったら、そうじゃないですし。

 

 

ーー好きな人の前だからこそ素直になれないというのは、女の子なら誰でも共感できそうですね。演じる上で、気をつけたことはありますか?

 

永野:女友達と一緒にいるときは、きゃぴきゃぴしていて"女の子"というイメージ。でも、トビオの前では"女の子"ではなく、"女性"になろうとしていて。"女の子"と"女性"のちょっとした違いは、意識しながら演じています。

 

 

ーー今までの撮影で一番大変だったシーンを教えてください。

 

永野:予告にも使われている、トビオに「クリティカルヒット」(飛び蹴り)をするシーンです。「クリティカルヒット」でクランクインしたんですけど、私の蹴りが決まらないとその先の撮影が進まないという感じで(笑)。

 

 

ーーそれはプレッシャーですね(笑)。

 

永野:なかなかうまくいかなくて、何回も練習していたら首を痛めるという…。

 

 

ーー首ですか?

 

永野:そうなんです。受け身をとるので、その反動で。何度も繰り返して、やっと監督からOKが出たときは、クランクアップしたかのような気分になって、勝手に涙が出てきました。あれ、これクランクインだよな…?って(笑)。

 

 

ーークランクインでそれだけ大変な思いをしたら、その後の撮影は楽しんでできそうですね。ちなみに、本作には個性的なキャラクターがたくさん出てきますが、永野さんの一番好きなキャラクターは?

 

永野:やっぱりパイセンですね(笑)。今野さん(今野浩喜)のパイセンはできあがりすぎてて。本読みの段階からすごく面白かったんですよ。本読みであんなに笑いが止まらなくなったのなんて初めてでした。

 

 

ーー気になります…。でも、蓮子はパイセンと同じシーンというのは少ないですよね。

 

永野:そうなんです…。だから、私も出来上がったものを見るのがとっても楽しみです!

 

 

 

■28歳・窪田の制服姿は、「違和感なし」

 

ーー同年代の役者さんが多い現場ですが、どのような雰囲気ですか?

 

永野:私は窪田さん(窪田正孝)と真剣佑(新田真剣佑)さんと、クラスメイトの女の子たちと一緒のシーンが多いので全員と一緒ということは少ないんですけど、この前、1日だけ全員が集合する機会があって、そのときはすごく賑やかでした。凡下高の4人組が中心的になって現場を盛り上げていて、すごい良い空気感だなと。

 

 

ーーまるで学校のような?

 

永野:そうですね。もちろん事件がきっかけでいろいろなことが起こっていくので、普通の学校生活とは違うような空気ではあるんですけど、ふざけあっている姿とか、言い合っている姿を見ていると学校っぽいなと思います。

 

 

ーーその中でも窪田さんは28歳と少し年が離れていますよね。高校生役に違和感を感じたりは?

 

永野:全然ないですね。スタッフさんとの接し方や、現場での姿勢を見ていると大人だなと感じるんですけど、制服を着てみんなと話していると、トビオにしか見えないです。喋り方だったり、テンポだったりは、本物の高校生かと思ってしまうほど。1人の役者さんとして素晴らしいなと思いました。

 

 

ーー窪田さんとの共演は『ガチバン ULTRA MAX』以来、4年ぶりということですが、現場での接し方などは何か変わりましたか?

 

永野:4年経っている間に私もいろんな方と共演させていただいて、先輩たちにもたくさん甘えさせてもらってきたので、良い意味で今までとは違う接し方ができるようになったんじゃないかなと思います。

 

 

ーーというのは?

 

永野:昔は、私が現場に居やすいようにと、窪田さんがたくさん話しかけてくださっていたんですけど、今回は、私からも話しかけさせていただいています。これから出演する作品について伺ったり、窪田さんはバイクが好きということでバイクについてお話したり、私の学校でのことだったり…。

 

 

ーー学校の話をすると窪田さんはどんな反応を?

 

永野:懐かしいなぁって(笑)。「両立大変だよね。ただ、勉強はしといたほうがいいよ。」というアドバイスをくださりました。なので、勉強も頑張ろうかなと思っているところです(笑)。

 

 

 

ーー三浦翔平さんや新田真剣佑さんとも、共演が続いていますね。役柄が違うと印象も違ったりしますか?

 

永野:この間、三浦さんのことを間違えて「先生!」って呼んじゃいました。そしたら「ちゅんちゅん、もう俺、先生じゃないんだよ」って(笑)。

 

 

ーー可愛いエピソードですね(笑)。

 

永野:初めて生で三浦さんの飯室さん姿を見たときは、やっぱり役によって変わっていくんだな…ってちょっと寂しくなったりもしました。でも、普段の三浦さんは『ひるなかの流星』のときと変わらず仲良くしてくださります。私にとって、安心できる方です。

 

 

ーー新田真剣佑さんはいかがでしょう?

 

永野:真剣佑さんは『ピーチガール』で共演したときは、硬派な男の子を演じられていたんですけど、今回はヤンキーっぽい役で「あ、こっちもいける人なんだ!」と。どっちも似合うので、女の子にモテるんだろうなと思いながら、側で見ていました(笑)。

 

 

 

■「男らしいねって言われます(笑)」

 

ーー番組公式のSNSなどを見ていると、永野さんの明るい性格がよく伝わってきます。その元気の源は?

 

永野:友達と会うことですね。友達と会うことは、常に私のモチベーションが上がること。友達との約束があると、お仕事も「今日は仕事が終わったら、お友達と会えるから頑張ろう!」って思えるんです。

 

 

ーー良いことですね!今年は高校生活ラストの年ですが、挑戦してみたいことはありますか?

 

永野:うーん…金髪にしたい!今すぐにでも頭皮に近いところからマッキンキンに(笑)。死ぬまでに坊主にもしてみたいです。

 

 

ーーそれは大胆ですね(笑)!

 

永野:あとは、バイクの免許を取りたいなとも思っています。ドラマの中でもバイクの後ろに乗るシーンがあるんですけど、気持ちよくて役を忘れて素でわぁぁ~って言っていました(笑)。

 

 

ーー免許を取ったらどこに?

 

永野:由比ヶ浜とか、湘南とか海に行ってみたいですね。ツーリングもしてみたいかも。

 

 

ーー意外と男勝りなところがあるんですね。

 

永野:男らしいねとは、窪田さんにもよく言われるんです(笑)。男性の話を聞いていても、分かる分かる!と思う部分が多くて。お兄ちゃんがいるからなのかな?

 

 

■いたずらが大ごとになった思い出は・・?

 

 

ーー最後に、『僕たちがやりました』のお話にかけて、今までいたずらが大ごとになってしまったという出来事があれば、教えてください。

 

永野:小学1年生くらいのときに、向かいのお家に住んでいる子の靴にふざけて泥団子を入れたら大ごとになってしまいました(笑)。一緒に遊んでいるうちに度が過ぎるなと思うことがあって、お兄ちゃんと仕返ししようとしただけなんですけど、相手のお母さんが出てきてすごい怒られてしまって…。ふざけてやっただけだし、こっちだってやられたんだぞ!って、納得いかなかったですね…(笑)。

 

 

ーー(笑)。仕返しをしたら大ごとに…ということは、トビオたちの気持ちもよくわかりますね。

 

永野:そこまで大ごとになるとは思っていなかったのに、大きくなってしまったときの焦りとか恐怖はよく分かりますね(笑)。

 

Photography=Ryo Kameda
Interview=Ameba

 

 

カンテレ・フジテレビ系ドラマ『僕たちがやりました』は、18日(火)よる9時からスタート。