プロミスやアコムなどに代表されるカードローンを、”消費者金融系(サラ金系)”といいます。
カードローン初心者の方にとっては”消費者金融系(サラ金系)”というだけで何となく不安を煽られます。
金利の高さや返済が遅れた時の対応など…。
ここでは返済滞納時の流れを説明していきます。
なお、返済滞納時の対応は消費者金融ごとに差がありますが、概ねの内容を掲載しています。
返済に遅れたら、家に来る・電凸されまくるなどは一切ありません
マンガやドラマで、返済が滞ったときに家に来て大声を出されたり、電話を取るまで何度もかけて来られたりなどというの一場面がよくあります。また一昔前なら武富士が債務者を自殺に追い込んだ事件もありました。
今現在はそのようなことは一切ありません。
1.まずは個人名で電話がかかってくる
まずは個人の携帯電話宛に電話がかかってきます。消費者金融に関しては家族に秘密にしている方も珍しくないため、個人名でかかってきます。
「私、××(個人名)と申しますが、△△様の携帯でお間違いないでしょうか」
この問いかけに本人であることを話せば、
「○○(消費者金融名)の××(個人名)と申しますが…」
という会話になります。
話し方も非常に丁寧です。
この後、返済期日を過ぎてしまっていることと、返済方法の案内があります。
いつも銀行引き落としで返済している方は、振込やATM返済の説明などです。
手数料を必要とする場合は、その説明もあります。
引き落とし先が大手銀行の場合なら毎日引き落とし処理がかかっており、口座に残高を預け入れればその当日中に返済の引き落としがかかります。
大手銀行でない(地方銀行や信用金庫など)場合、振込先やいつまでに口座に入金しておくようにという通知がきます。
もし口座振込による返済になる場合、手数料はこちら負担になることが多いです。
手持ちがないことを相談すればある程度は待ってもらえることもありますが(最長で1か月ほど)、いつ返済できるか日付を尋ねられるでしょう。
なお、返済が行われるまで遅れた日数分だけ遅延損害金(利率は大体20.0%)が発生します。
この遅延損害金の引き落としは次回の返済時にまとめて行われます。
「遅延損害金」が発生します
返済期日の翌日から「遅延損害金」が発生しています。例えば返済予定日から5日後まで待ってもらえるということになった場合、5日後まで通常の金利で計算されると思っている方がいますが、返済を待ってもらえただけで、遅延損害金として少し高めに設定された金利が発生しています。
下の表は、通常の金利と遅延損害金です。
通常の金利 | 遅延損害金 | |
---|---|---|
消費者金融系 | 約18.0% が多い | 約20.0% が多い |
本来の返済予定日から返済が完了するまで、遅延損害金の金利で利息が発生し続けます。
延滞時の電話連絡先は固定電話・勤務先にもあるかもしれません
一番最初にかかってくるのは通常は携帯電話です。但し、携帯電話が何度かけてもつながらない場合は、もし申込時に固定電話の番号を記入したなら、固定電話にかける対応をする消費者金融もあります。
カード加入時に固定電話の有無、勤務先への連絡の許可等、答える場合もあります。
この時拒否の回答をしていても、延滞時の判断はカード会社に委ねられます。
ただ、この場合も会社名を名乗ることは絶対にありません。
借金があることを第三者に教えるようなことは法律で禁止されているのです(偶然知られてしまった場合は状況にもよりますが、カード会社が罪に問われることはまずありません)。
もし固定電話に連絡されるのは大変困るという方は、申込時に携帯の番号のみ記入することをおすすめします。上原亜衣現在
固定電話があるのに記入しないことは、虚偽の申告に当たりません。
2.次にはがきやメールで延滞の連絡が来る
電話に出ても出なくても、返済が行われていなければはがきや封筒で連絡が来ます。メールでも連絡を行うところはありますが、メールのみで連絡するところはまずありません。
通常は1週間ほどで郵便物という対応になります。
はがきや封筒に書いてある送り主の名前ですが、消費者金融系の場合は会社名が書かれていません。
大手消費者金融系の場合、差出人は次のような名前になっています。
- プロミス→事務センター、パルセンター
- SMBCモビット→MCセンター
- アイフル→AIセンター
- アコム→ACサービスセンター
また、開封されるとさすがにばれてしまいますので、同居している家族がいる方は注意しましょう。
カード会社の担当者が家に来るということは、大手の会社ではまずあり得ません(中堅以下でもほとんどないでしょう)。
ですので、この”郵便物送付”が実質最終手段となります。
3.信用情報に記載される
全く返済が行われず、滞納の状態が2~3か月ほどに達すると、信用情報機関に延滞の事故記録が掲載されます。事故の内容により掲載期間が異なりますが、延滞の場合は”延滞解消から”最大5年です。
よく、延滞を開始した期間から5年という誤解をしている方がいますが、延滞中はずっと掲載されます。
ちゃんと返済して延滞を解消した場合、そこから最大5年掲載されるのです。
この事故記録が掲載されていると、新規のカードローン作成や銀行での住宅ローン計画などが非常に難しくなります。
延滞があると限度額アップが難しくなります
返済期日を忘れて電話の督促のたびに思い出したように返済を行うということを繰り返した場合、限度額のアップは非常に難しくなります。遅れても数日で返済しているなら、信用情報機関に事故記録として載ることはありません。
しかし、限度額のアップに応じてもらうのは非常に難しくなります。
それは自身の職業や年収など、属性が良かったとしてもです。
カード会社はカードを発行してからは、職業や年収などの属性よりも利用実績を重視します。
将来的な限度額のアップを希望しているなら返済日にはしっかり返済を行い、もし遅れる場合は事前に連絡するという使い方が必須です。
クレジットカードの場合は先にはがき
カードローンの場合は先に電話で次にはがきとなっていますが、クレジットカードは先にはがきで次に電話という形が多いです。クレジットカードはそのままカード会社名ではがきが来ます。
実際カードローンも先にはがきで来た方がありがたいという方もいると思いますが、はがきはモノであるため残ってしまい、それを困る方がいます。
電話なら携帯電話にかければ通常は直接借主につながるため、このような順番になっています。
返済が苦しいときは事前に連絡をしましょう
次の返済が苦しいときは、2つの策があります。- 返済を少し伸ばしてもらう
- 一度の返済額を減額してもらう
相談したところで断られることもありますが、黙って延滞期間に入りそのまま滞納した場合、その後債務整理を行うことになっても消費者金融側の態度は硬化ぎみになります。
また一般的なマナーやモラルの点でも確認や連絡は必ず行っておきましょう。