私は、私を探しにここまで来た。
歩いたよ49歳。いろんな酒にも逢ってきた。
いろんな女にも逢ってきた。男もな。
問題もあったし、現実はいつも私に衝動をくれて、そのつど百人一首と酒瓶をバックにつめた。
俺は何処へ行くのか。
見えたか?まだか?
さて・・・。
されど、漂えど沈まず。
おい、ウイスキーをつきあうか。
(開高健)
私は、私を探しにここまで来た。
歩いたよ49歳。いろんな酒にも逢ってきた。
いろんな女にも逢ってきた。男もな。
問題もあったし、現実はいつも私に衝動をくれて、そのつど百人一首と酒瓶をバックにつめた。
俺は何処へ行くのか。
見えたか?まだか?
さて・・・。
されど、漂えど沈まず。
おい、ウイスキーをつきあうか。
(開高健)
英語版 keisuke Tsuji (著) 形式: Kindle版
The boy's brother was buried in the rubble and died.
There was a man who received a capsule from his brother on the verge of death.
There seems to be a bug in it,
I didn't name it, so I said, "Nanashi."
The elder brother said that the worm was a living proof of his brother.
The man thought that he would take care of it.
What was in the capsule?
It is a heartbreaking novel.
https://www.amazon.co.jp/dp/B0CW1L76CQ
笑いがない。怒りがない。涙がない。
腸の中までに晴天を吸い込むような爆笑もなければ、
声を震わせるような激昂もない。
徹底的に去勢された人と平和から逃れてきた旅人は、
ここニューオーリンズで蘇った。
生臭い叫びがあった。みずみずしい混沌があった。
人間が人間であった。
声が声であった。
ずうっと人間でいくなら、魂に酔い、
魂で酔うことだ。魂が。
(開高健)
男にとって、最大の休息は、子供に還る時。
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ニューヨーク、人口約850万。
好きになるか、嫌いになるか、
二つに一つしかない都市。
このバビロンに、あまり知られてないことだが、
もう一つの顔がある。
古代の顔と自然の顔である。
ハドソン河にはチョウザメが泳ぎ、ロングアイランドの渚では何とカブトガニがうようよしているのだ。
そして自由の女神の足元で、ブルックリンの団地の鼻先で、
ブルーフィッシュが釣れるのだ。
スプライプトバスが釣れるのだ。
脱帽させられた。釣り糸の先で文明と自然が握手しておられるのだ。
やればできるのね。自然と文明と人間と・・・。
低く垂れこめた雲間から、ようやく陽が差してきたようである。陽はまた昇る。いつの日か東京の海で、大阪の海で、銀鱗が踊る夢を見た。
魚には、いい水が必要だ。
人には、いい夢が必要だ。
TOAST!乾杯!
魂の海は涸れていないか。
かくて、陽はまた昇る!
(開高健)