DL購入しました!龍が如く0。PSplusのディスカウントセールで購入しました。
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PS2時代、龍が如く1を夢中でやってたのを鮮烈に思い出す強烈な作品でした。最新作6の評判がちょっとアレなので期待半分、恐ろしさ半分の購入でしたが大成功でしたね。デクスエクスカインドで負った傷が忘れられそうです…ホントあれはもう…うん。そのうちレビューします。多分きっと恐らくMAYBE………うん。

って事で龍が如く0、サクサクレビューしていくぜ!!


<バブル=異世界ファンタジーモノ説>
龍が如く0はシリーズのキャラ、桐生一馬と真島吾朗の若かりし頃、1988年、すなわちバブル全盛全開展開最強の日本舞台のゲームです。

ここのバブル、ってやつ。いやー雰囲気出てますね!わたくし残念なのかなんなのか、バブル生まれではありませんで、単に知識としてしか知らなかったバブル。もうビンビンに伝わってきます。

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なんか左の男の人、往時のホリエモンに似てるような……まぁそれはさておき、バブルについて詳しく知りたい人はこちらを参照してくれれば良いと思うよ!不動産と株の価値が無限に保証されていると考えた人々による(自分と自分以外の人間の)人生をかけたどんちゃん騒ぎです。正直端から見てるぶんには最高に面白い。まぁこいつのせいで失われた10年だとか20年だとか言われているわけなんですけども。
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定価1万円のお酒を15万円で飲んだり、お店に入っただけでチャージ料として5万取られるのが普通だったり。歩けば2,3分のところをタクシー捕まえて、んで諭吉さんポンと渡して釣りはええよと。新人研修やとハワイに連れていったり。いやー良し悪しはともかく夢はあったんじゃないですかね。夢は。

同時に山手線内側の当時の土地価格を全部合わせたらアメリカが買えちゃうなんていうクレイジーな時代でもあったんですけど。ロックフェラービルの話とか有名ですよね。ダイハード〜〜。

で、そんな時代に、よりにもよって舞台は日本屈指の歓楽街である神室町と蒼天堀。そらもうバブルの権化か申し子かみたいな街ですよ。

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ちなみにそれぞれ新宿歌舞伎町=神室町、大阪道頓堀=蒼天堀がモデルらしいです。
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食い物屋から呑み屋、お姉ちゃんが接待してくれるちょっとエッチぃ店、ちょっとどころじゃなくエッチぃ店。まさに性欲と食欲の集積地点。今作はそんな神室町と蒼天堀舞台に繰り広げられます。

道を歩けばヤンキーやヤクザに絡ま…れるのはいつも通りですが、外車欲しいだのケチケチするなだの、スキーに連れていってだのと人混みから聞こえてくる景気の良い会話がバブルを感じさせます。客引きしている姉ちゃんの格好も、如何にも一昔前のボディコンとかジュリアナとか呼ばれてたアレな感じでスクラビングバブルですね。

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それぞれこちらこちらより引用。かのジュリアナ東京は今はオフィスビルになっているらしいです。
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といった感じで、いかにもな場所でいかにもな時代背景。バブルを体験した方にとっては懐かしいのかもしれませんが、我々にとっては最早異世界ファンタジーの趣すらあります


<メインとサブ、両面から語られるW主人公>
こんな感じのバブル期の中、そこを生きる魅力的なキャラ達が(ドス黒く)輝いています。

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今や立派なセガの看板キャラである桐生一馬と真島吾朗の二人。今回は二人を軸に据えたW主人公で話が進行。ゲーム開始時にすでに渋いんですが、どちらもどこか若い。

桐生さんの方は冒頭、金貸しの使いっ走りやってますし、真島さんに至ってはキャバレーのスマートな支配人。1しかクリアしたこと無い私は度肝を抜かれましたね。あなたもっとイカれた感じの人でしたやん…奇声を上げながらドス振り回してたじゃん……

勿論下っ端も良いところなので、組の中での立場はとても弱いです。龍が如く0は、そんな彼らがバブルの狂騒の中で振り回されて道に迷いながらも、己の生き様を見つけていく物語です。
……と、書くとシリアスなだけの話のように聞こえます。まぁ実際メインはかなりシリアスなんですけど。バンバン人死ぬし。

しかしその分サイドストーリーは基本ギャグに振り切っています。あとは時々ホロリ。ミ◯四駆のパーツに億単位のお金つぎ込んだり、ネズミ講にガッツリ騙されたり、成り行きで道端で出会ったカップルの素行調査に赴いたり、テレクラで出会ったサクラに押し倒されたり…

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これを無茶苦茶良い声で言うんだからそりゃ草も生えるよと。ちなみにテレクラについてはこっちを参考にしていただければと思います。もう絶滅危惧種だもんなぁテレクラなんて…
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二人とも、半分以上ただ面白くて面倒見の良いお兄ちゃんと化してる感じですが、Vシネばりに裏切りと謀略が飛び交う殺伐とした世界に潤いを与えてくれる良い構成です。とにかく数が多いので、全部コンプするにはなかなか苦労すると思います。一個は一個はそんなに長くないんすけどねぇ。



<THE・ヤクザ>
そして主役格の二人だけではなく、その周りを取り巻くサブキャラ達も皆、めっちゃキャラ立ちしてます。

まず、東城会サイドの偉い人たち、特に堂島組若頭の3人は有無を言わさぬヤクザっぷりがいい味出してますね。ザ・テンプレヤクザって感じです。

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例えばこのヤンキー漫画の様なイカれたスタイルで走っているのもその一人。バリバリの武闘派ヤクザです。ボコボコにして終わりかと思いきや、なんども立ち塞がってくる

やってる事は完全に?!が頭の横に出る世界の住人なんですが、考え方はカッコいいんですよね。いわく、極道は張り続ける事だと。死ぬまで意地を通し続ける事だと。

彼を筆頭に、龍が如くの世界の極道たちはそれぞれ皆、自分なりの生き様を貫き続ける生き物として描かれて居ます。主人公2人も含め。金の為だったり権力の為だったり、動く目的も様々ですが、いずれのキャラもやりたい事がはっきりしていてわかりやすい。シンプルで捻りのないストーリーですが、うまくキャラを動かす事に成功していると思います。


<自由度の高い練りこまれたバトルシステム>
そして龍が如くといえばやはり自由形そのままのバトルシステム。ステゴロを貫き漢を見せるのも自由、ショットガンとかいう現代文明の暴力で一方的に嬲り殺すのも自由です。

基礎となる格闘システムが思ったよりしっかりしていたのが驚きです。昔よりかなり複雑になってますね。

□ボタン連打と三角の組みわせでコンボを決め、敵から攻撃された時はガードとステップで凌ぐのは初代龍が如くと同じです。が、新しく三つのスタイルが各主人公に用意されており、ストーリーが進むにつれて習得して行く事になります。

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初出はどの作品でしょ。クロヒョウとか?あれもあれで結構面白かったですね。今PSPでやるのはキッツイかもしれませんが……
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バトルスタイルは矢印キーでバトル中にもワンタッチで切り替え可能。単にコンボが変わるだけではなく、回避やガードなどの挙動、移動速度、果ては打たれ強さまでガッツリ変化します。それぞれに特徴がしっかりついてて、状況に応じて使い分けて行く楽しみがありますね。雑魚が沢山居るんならブンブン武器を振り回す。敵が素早く回避してくるタイプならこちらもスピードが出るスタイルに切り替える。

ヒートアクションも健在です。いわゆる必殺技ですな。ただ、ヒートゲージが溜まって居る状態だと、通常の攻撃速度と威力がアップするのでホイホイ使いまくればいいというわけでもない。

とまぁ、全体的によく出来ています。鍛える楽しみ、使い分ける楽しみがある。アクションと育成要素が上手くミックスされているこれぞまさに龍が如く!って感じの出来の良さです。

が、惜しいのは敵のスーパーアーマー(攻撃されてても怯まないアレ)がこちらのスーパーアーマーと比べてかなり強靭でストレス溜まるコトが多い点。

バトルの大半を占める対多数戦だとこっちは雑魚Aに小突かれただけでコンボを中断させられるパターン多し。結果的にスーパーアーマーがつきやすく、攻撃範囲も広いスタイルを使うか、各スタイルに用意されている使い勝手のいいコンボだけを連発し続けるかの選択を迫られる。

ボスはボスでスーパーアーマー持ちが多く、どんだけコンボ決めようが御構い無しに攻撃してぶっ飛ばされるため、後ろに回りやすくヒットアンドアウェイが出来る様なスピード系のスタイルに需要が集中する。

このスーパーアーマーの性能差はなかなか残念でした。折角各スタイルのコンボはそれぞれモーションが凝っているのに、雑魚戦でもボス戦でも自然と闘い方が偏ってくる。満遍なく使っていきたかったなぁ。


<中毒性のあるシノギ>
今作、バブルがテーマのゲームだけあって、能力強化も金で行うスタイルになっています。

今作の能力強化はスタイル別に強化対象が設定されていて、自分の好きな様に強化できるルート選択式。FF10をやった事がある方にはスフィア盤といえば伝わりやすいか。

とまぁ、何はともあれ金額がエゲツない。終盤に差し掛かると一回強化するのに普通に10億とか言い出す。雑魚敵との戦闘で貰えるのが大体多くても100〜200万。クリアボーナスが1億程度なのでで、マトモに稼ぐのは正直無理。

そこで登場するのがシノギ。いわゆるミニゲームを経た金稼ぎです。

桐生ちゃんが不動産。真島さんがキャバクラ運営。それぞれ微妙にシステムが違っています。セガのチュートリアルが正直堅苦しくて、最初はすごく難しい様なイメージを受けますがんなことはない。不動産はマネージャーとガードマンを配置→エリア投資→稼ぎ待ちで待機するだけ。キャバクラは能力の高いキャストを集めてシフト決定→適切なキャストを客にあてがう。基本これだけです。

特にキャバクラ運営に顕著ですが、なんか妙な中毒性がありますね。一時期流行ったクッキー婆さんのアレに似てる。やってる事は単純な処理作業なんですけどね。下手するとキャバクラ運営だけで1時間くらいやってたりしました。

なお、不動産は稼ぎもでかく、特に何か要求されるわけではないんですが、一方で待ち時間がソコソコ長い。一方キャバクラ運営の時間は短いですが、一回あたりの稼ぎは不動産には及びません。

まぁお金を本気で稼ぎたいなら別の方法が用意されていますし、そちらを使えばいいかと。クリア程度ならシノギで十分です。
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物件を買う時の勢いとドヤ顔が妙に面白い桐生さん
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<まとめ:ストーリー、アクション、サブストーリー、ミニゲーム要素、全てにおいて隙のない良作>

というわけで一通りレビューして来ましたが如何でしたでしょうか。本当に隙がない出来栄えです、龍が如く0。龍が如くシリーズに触れたことがある方はやってみて損はしないでしょう。アクションが不安な方の為に難易度設定もあるという至れり尽くせりぶり。

オープンワールドと言えるほど広くないですが、代わりに箱庭はしっかりきっちり作り込んであります。本当に言うことないな…!って感じです。ヤクザ物という設定が受け付けない方以外には是非オススメしたいクオリティでした。

って事でボチボチ締めさせていただきます。次回もお楽しみに〜〜

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