クラフトフェアまつもと出展作品紹介3 | 溶接の火花

溶接の火花

金属造形家、高橋洋直の備忘録。

あと2日。

楽しみ、



和名:ハナセオイ

学名:𝑻𝒖𝒃𝒆𝒑𝒐𝒔𝒔𝒆𝒔𝒔𝒐𝒓 𝒇𝒓𝒐𝒓𝒊𝒕𝒖𝒔

上下に長い箱型の頭胸部に、前面上部に一つの眼状器官を持ち、二対の歩脚を備える。

眼状器官は全体の大きさに比べて大きいが、視覚器としての機能はもたない。
眼状器官の色は個体によって違いがあり、緑型、紫型、ピンク型の三つの型が確認されている。

歩脚の肢節の数は六つ。
ほとんどの工蟲において符節は一つの肢節からなるが、本種は前跗節と後符節にわかれる。

腹部はほぼ消失しており、腹柄を介して頭胸部に直接作業器がつく。
作業器は頭胸部と同程度の高さの筒状で、中に硼珪酸ガラスで構成された筒が入っているが、これはクダカカエのものと同じく体とは完全に別個の物となっており取り外すことができる。
このガラス質の筒には「IWAKI」と記されており、日本国内の会社が販売する試験管に酷似している。

発見されたほとんどの事例で、20cm程の長さに切られた花を持つ植物が作業器に挿さっていたことが和名の由来である。

不動目の工蟲は作業習性の判定が困難であり、本種もまたガラス質の筒を持つのみで正確な作業習性は判っていないが、先述の和名の由来から作業器に切り花を挿すことと考えられている。