カーライルはずーっと雨で、暴風である。
せっかく綺麗に咲いたチューリップも、数日前の暴風で花が全部飛び、茎だけ見事に揃って立ち並んでいる。
去年、パンジーを鉢植えに入れ換えた翌日には、公民館の木が2本なぎ倒される暴風のせいで、パンジーが吹き飛び消え去った。
それもあり、去年からガーデニングはカーライルに向いていないと思い止めた。

雨と風…まだ暖房がいる朝晩の冷え…
春は来るのか来ているのか…

愚痴はここまでにして…
昨日、夫の甥っ子が帰った。
月曜日から来ていたが、大学に戻った。
両親から一番離れた大学を選んだから、ここから大学まで電車で9時間かかる。
うちに来る電車代は夫が出した。
離婚した両親は一切の仕送りはしてくれず、自分の飲む酒代とタバコ代には1000ポンド以上も毎月使うくせ、我が子の食費から家賃は全て学生ローンから借り、大学卒業と共に甥っ子らが自分で返済する。
実家に戻る電車代も出さないから帰れず、別に帰りたいとも思わないと甥っ子は言った。

滞在中はいつもうちで食べている普通のご飯をお腹一杯食べさせた。
特別ではない普通のうちのご飯、唐揚げ、焼き飯、焼きそば、豚まん、餃子、野菜炒め…
そんなものを「ご馳走や!!」と食べる甥っ子達。

帰る歳、弁当と板チョコ、スニッカーズ、バナナケーキ、バナナ、コーラを待たせた。
9時間の帰路で食べなさいね、と渡した。
甥っ子の下の子が「貰えないよ」と躊躇した。
「これほど毎日ご飯を食べさせてもらって、弁当まで貰えないよ」と言った。
「ええから持っていき!」とリュックに押し込んだ。

実家に帰った時でさえ、そんな事をしてもらったことのない甥っ子らが、「申し訳ない」と言った言葉に胸が詰まった。

高校を卒業するまで我慢して離婚せずにいてやった。
大学に入ったし、もう親は卒業。
だから一切の金は出さん、自分でやってくれ。
わしらは人生を楽しむことのみに専念する。
そうして離婚して1年で互いに再婚し、人生を楽しんでいる。
それが甥っ子達の両親の言い分である。

それもアリだと思う。
生き方に正解も不正解もない。
ただ、甥っ子達はまだ親を必要としているなと今回私は感じた。
必要としていても「求められない」と甥っ子が言った。
「いつでも帰っておいでや」とだけ私は言った。
覚えておいてくれれば良い。
人気ブログランキングへ