フトイガヤツリ・フトイ | 野の花賛歌

野の花賛歌

 沖縄で見ることの出来る 南方系の植物を中心に 野生の草花や花木

 帰化植物、時には沖縄に集中する米軍基地などについて 



久しぶりのグループによる探索会である
今回の目的はフトイとフトイガヤツリそしてハナソウカ(セイタカゲットウ)とゲットウ
クマタケゲットウの確認である


フトイガヤツリは戦後那覇市に帰化したとされているのだが
なかなか遭えないでいた




うるま市で撮った フトイガヤツリ







先ずは金武町・宜野座村でハナソウカ(セイタカゲットウ)とゲットウの違いを観察した

一同納得 簡単に見分けられるネ ということで解決

一路喜如嘉へ


喜如嘉(きじよか)についたのは11時過ぎ

リュウキュウバショウが迎えてくれた




リュウキュウバショウ




この木(?)から糸を紡いで芭蕉布を織る

オクロレウカ・アイリスは堅い実をつけ花時の爽やかさはない




オクロレウカ・アイリスの果実




ナガバミズアオイもちらほら




ナガバミズアオイ(故多和田氏命名)






芭蕉布と長寿で知られる 大宜味村の喜如嘉は花材の生産にも力を入れている
 特にオクロレウカ・アイリスが有名で花の時期には花見ツアーのバスがでるほどである

これまでオクロレウカ・アイリスの横で栽培されているを簡単にフトイで過ごしてきたのだが

うるま市のイグサ田でフトイガヤツリを確認して以来
喜如嘉のフトイが気になっていた(花のない時は識別困難)

目的のフトイとフトイガヤツリは?

幸いにも両種共に開花している





フトイガヤツリ

       Cyperus articulatus

     カヤツリグサ科 カヤツリグサ属






草丈は150cmほど



若い花は緑白色



成熟するにつれ褐色が濃くなる




茎は内実切断面は円形で白色




フトイ

 Schoenoplectus tabernaemontani 

カヤツリグサ科 フトイ属(ホタルイ属)



                        草丈は130cmくらい





                         花が咲くと両種の違いがはっきりする




県内において両種は花材として僅かに栽培されている


喜如嘉(きじよか)での観察を終え源河川へ

前回撮ってなかった歌碑を撮影




川沿いに車を走らせると

40年ぶりでワタゲキビ(故 多和田氏 命名)をみつけた



ワタゲキビ





美味そうなメジロホウズキの実を薦めたが誰も口に入れない
近頃皆さん用心深くなった
またやられる!

と思っているよう(笑)




メジロホウズキ

ならばと ayumuが挑戦 したが
種がぎっしり詰まっているだけで何の食味も無しで ×印


ムラサキムカシヨモギはその名のように紫色で優雅



ムラサキムカシヨモギ

オオアブラガヤの実は白く熟すると食べられる


オオアブラガヤ

真珠玉を作るオオシンジュガヤの実はまだ小さくて首飾りには無理なようだ


オオシンジュガヤ


ゲットウとクマタケランの自然交雑で出来たとされるクマタケゲットウを求めて移動

両種の混生する地域を中心に探したが見つからず断念

気を落として入った店の裏庭で 奇妙なゲットウを見つけた
店の主人は料理に使うカルダモンだという???




花を見ないと難しいが

 

Alpinia nutans ( False cardamon )では と思っている


   帰路についたのは15時30分
途中でノボタンとヤンバルセンニンソウを撮る


妖艶なノボタンの花

峠を越したがノボタンの花はいつ見ても艶がある
白い花の咲く変種もあるがなかなか見つからない




果実は熟するとはじけて中から濃い紫の果肉が顔を出す
美味とは云えないが生食可


かんかん照りの中に見るヤンバルセンニンソウには清涼感がある
クレマチスの仲間だから花姿も凛としている



コシダの上を匍うヤンバルセンニンソウ


花はセンニンソウにくらべやや大きめ




今日も収穫多い1日でした