ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

勝手映画評及び舞台評です。自分の思ったことを脳から直接指先に排出しているので、制御が効きません。音譜


映画館、試写会での鑑賞の他に、映画祭の記事も載せています。他に、舞台なども好きなので、そちらも読んでください。私の趣味満載のブログです。文句などがあっても、お手柔らかに。コメントなど、反映に長くて1日かかる場合がございます。申し訳ありません。待っていて下さいね。カメ

ペタを一時中断させていただいています。スミマセン。

 

「リンダはチキンがたべたい!」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

とある郊外の公営団地に暮らす8歳の女の子リンダと母ポレット。ある日、母の勘違いで叱られてしまったリンダは、間違いを詫びる母に、亡き父の得意料理だった「パプリカ・チキン」を食べたいとお願いする。しかしその日はストライキで、街ではどの店も休業していた。チキンを求めて奔走する母娘は、警察官や運転手、団地の仲間たちも巻き込んで大騒動を繰り広げる。

というお話です。

 

 

母子家庭のリンダは、母親ポレットの大切な指輪をはめて学校に行きたいと騒ぎます。あまりに騒ぐのでポレットは仕方なくその日は指輪を貸して学校に行かせます。次の日も指輪を着けたいというので今回は許しませんでした。指輪をはめなかったはずなのに、何故か指輪が無くなっており、ポレットはリンダが失くしたのだと怒ります。

リンダにお仕置きをするため、ポレットは姉のアストリッドの家にリンダを預けに行きます。アストリッドはリンダに厳しいんです。ポレットは家に帰り、掃除をしていると、猫が隠していたことに気が付きます。自分の間違いに気が付いたポレットはリンダを迎えに行き、謝って、いうことを聞くからと言います。するとリンダは昔、父親が作ってくれたチキン料理が食べたいから作って欲しいと願います



 

料理の下手なポレットはそれは無理と断りますが、なんでも言うことを聞くって言ったじゃないと言われ、仕方なくチキンを作ることに同意します。そして二人はチキンを買いに行くのですが、街はゼネラルストライキでお店が一切開いていません。仕方なく養鶏場を訪ねるのですが、そこの経営者もストライキに参加していて鶏を売ってはくれません。ポレットは強硬手段に出て、養鶏場から鶏を1匹盗みます。

鶏を盗んで逃げるポレットとリンダ。後はこの鶏を絞めて鶏肉にして料理をすれば良いだけですが、ポレットは鶏を殺したことがありません。それに養鶏場の人が鶏を盗まれたと警察を呼んだことから、警察に追われることに。自宅のある郊外の公営団地にまで追い詰められて…。後は、映画を観てくださいね。


 

この映画、アニメーションで作られていて、ちょっとおしゃれで変わっていて素敵ではあるのですが、内容がフランス的というか、個人主義なんです。自分が良ければ周りに迷惑をかけても目的を達するべきという感じなんです。それが私は受け入れられず、面白いと思いながも、ポレットにもリンダにも感情移入が出来ませんでした。

 

まず、リンダがかわいくないんです。母親の大切な指輪を着けたくて勝手に盗もうとするんです。子供がこんな性格のままでは問題だと思いました。自分が欲しければ人からモノを盗むこともいとわないということなんです。こんな風に育ててしまっては、それこそ社会の迷惑ですよね。母親の指輪だけでなく、学校の友達の新しい黄色い帽子も貸してといって全く返す気が無く、ずーっと着けているんです。人のモノは私のモノ、私のモノは私のモノという感じかな。

 

 

そして母親のポレットは鶏肉が必要となり、養鶏場の鶏を盗むんです。母親がこれでは娘が泥棒になっても仕方がないですよね。親が犯罪をしていたら、子供だって犯罪するでしょ。それに罪悪感を抱かないんですから。

 

ポレットとリンダは逃げ回り、ポレットに警察が手錠をかけるんです。子供の目の前でかけるんだけど、リンダは全くショックを受けないということに驚きました。母親が警察に手錠をかけられても、平気で鶏を追いかけたり、絞めて欲しいと出会った人に頼むんです。だから犯罪容疑者と母親がなっても、全く悪い事をしたという認識が無いんです。うーん、問題でしょ。

 

ちょっと日本人の認識とはかけ離れていて、これは子供には観せたくないなと思いました。人から盗むということ、人のモノを取るということが悪い事ではないと思わせてしまいそうで怖いなと思いました。

 

 

とりあえず犯罪のことは置いておいて、どんなことをしても我が儘を通そうとするリンダは、チキン料理を食べるために、友達にも迷惑をかけます。料理にパプリカをいれたいからと言って、勝手に家にあったパプリカをオーブンに入れて料理させます。それで火事になりそうになったりして、まぁ、酷いのよ。

 

ポレットの姉アストリッドにも迷惑をかけて、逃げた鶏を追いかけることになったり、なんだか酷かったなぁ。とにかく酷い事ばかりで、団地を巻き込んでの大騒動になっていくんです。この団地での騒ぎを見ていて、移民の多い公営団地で貧しい人々が何でもありで生活をしていることを描いているのかなと思いました。ちょっと社会で生きているという認識が無さすぎるとしか思えない展開でした。アニメとしては良いんですけどね。

 

 

父親を幼いころに亡くしたリンダは、父親の思い出がほとんどないんです。そんな彼女の寂しさを埋めるために、父親がよく作っていたチキン料理を作るという温かい物語のハズなんですが、リンダの性格が悪いのと、母親ポレットが何でもありで鶏を手に入れようとする姿が、あまりにも無理矢理で社会常識から逸脱していたので、気持ちよくほっこりと出来なかったんです。

 

私は共感出来ませんでした。アニメーションとしての出来は認めます。素晴らしいと思いました。色の使い方やアニメの描き方が独特でとっても素敵でした。内容が犯罪を助長するような内容でなければ、私はとっても感動したし、ストレートに高く評価したと思います。とても残念でした。コメディとしての盗難だし、このガチャガチャが面白いのだとフランスでは受け取られたのだと思うのですが、私はダメでしたね。リンダの我が儘が許せませんでした。ごめんなさい。

 

 

私は、アニメーションとしてはお薦めしたいと思います。良いアニメだし、これからのアニメの手本になるような内容だったと思います。ただ、ストーリーが私は受け入れられませんでした。娘も盗み、母親も平気で盗むような姿を子供に見せたくありません。気になったら、ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「リンダはチキンがたべたい!」