始皇帝烈伝 ファーストエンペラー 最終回~滅ぶべくして滅んだ奏。世襲制独裁政権の脆さ | 映画 ネタバレ・あらすじ・結末 最終回まで~ドラマもね

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始皇帝烈伝 ファーストエンペラー 最終回~滅ぶべくして滅んだ奏。世襲制独裁政権の脆さ

『始皇帝烈伝 ファーストエンペラー』を見終わりました。

始皇帝は中国統一という偉業を成し遂げたものの、その政権は、始皇帝が望んだように永久には続かず、
形式上では一応は二代目の胡亥(こがい)に引き継がれるものの、ほぼ一代限りで滅んでいます。
(ファーストエンペラーとしての治世が一代限りという意味で、奏の国家君主がという意味ではないですよ。)

国家の政治というものは内政と外交の二つを同時に運営していかなければなりませんが、
始皇帝の場合は、内政が独裁恐怖政治で、逆らう者には死あるのみでした。

自分の子供以外は、意に添わない意見を述べる者をどんどん虐殺し、
臣下の意見などには一切、聞く耳を持たなかったので、
側近でさえ、始皇帝に「本音を述べよ」と意見を求められても、怖くて、とてもじゃないが本音でなど話せなかった。

ところが、始皇帝側では、そんな側近の心の内にある本音など、言わずとも掌握しているつもりでいましたが…
始皇帝とて、人の子、そう易々と人の気持ちなど読み切れるものではなく、
没するやいなや速攻で、側近の宦官、趙高と李斯に裏切られています。
側近からして、これですから、とてもじゃないが奏国の内側はガタガタですよ。


あの徳川家康は、NHKドラマ『軍師官兵衛』の中で、語っていましたね。
「豊臣秀吉は、天下統一を果たしても、その後の事を考えていなかったのが間違いであった」と。
始皇帝も、この秀吉と同じ事が言えると思います。

統一した政権を、子の世代、孫の世代へと引き継いで盤石なものにするために、
君主が存命中に是非ともしておかなければならない事が、結構沢山あると思われますが、
始皇帝も秀吉と同様に、そういった事には、全く考えが及ばずに、
世の人々に、自分の威光を見せつける目的で、阿房宮やら壮大な御陵やら万里の長城やらの
国の財源に負担を来す大規模な建設物を次々と作り、民衆を消耗品のようにこき使いました。

国中の農民が建設現場に長期に借り出されたがために、
畑には作物は実らずに、雑草が生い茂っていたという描写も、
『始皇帝烈伝 ファーストエンペラー』の最終回にはありました。
「全く何やってんだか…バカじゃないの?!」って誰しも思うでしょう。

大切な次世代を引き継ぐべき皇太子の教育にも、ほとんど心を砕かずに他人任せにし、
自分は長年、不老不死の薬を追い求めていたみたいですね。
そしてようやく晩年になって「不老不死など、やっぱり無理だ」と悟るんですよ。
遅いわ!!

結局、始皇帝って戦闘能力は群を抜いていても、政治能力は皆無だったという事ですよね?
しかも、忠臣にも恵まれませんでした。
でも、まあ、この点も秀吉さんと同じで、飛び入り参加で王様になったような人だから、
苦楽を共にした家臣団という存在は最初から持ってない。
持ってないからこそ、持ってる人の何十倍も努力して家臣の心を掴まなければならなかったのに、
逆に力でねじ伏せようとしただけ。

これじゃあ、奏国は滅ぶべくして滅んだと言わざるおえないな…と、このような歴史の一幕が学べる
『始皇帝烈伝 ファーストエンペラー』でした。

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