五日物語 3つの王国と3人の女 概要・動画・感想・あらすじ

五日物語 3つの王国と3人の女 概要・動画・感想・あらすじ

五日物語 3つの王国と3人の女 概要

2016年公開。
原案を「ペンタメローネ～五日物語」と呼ばれる《世界で最初に書かれたお伽噺》（ヨーロッパにおける最初の本格的な民話集）に取っている。
この民話集には、後の世に生まれたシャルル・ペローやグリム兄弟が書いた物語の原形であると考えられている物語が多数収録されている。
映画は、この「ペンタメローネ～五日物語」の中の話の幾つかを選び再構成した内容になってるらしい。

五日物語 3つの王国と3人の女 感想

正直に言うと期待外れ。
見る前は『ミス・ペレグリンと奇妙な子供たち』のような不思議ワールドの展開を少なからず期待していた。
もちろん不思議ではなくて奇怪でも良かったんだけど、奇怪さもさほどではない。

一番、不満であったのは、３つの話のうちの２つにはオチらしいオチがないという事。
「こんなん出ましたけど～～」的に話は展開するのだけれど、話の着地点がなく、空中を浮遊したまま終わってしまうかのようなスッキリしないエンディングだった。

それでもまだ３つ目の早く嫁ぎたかった王女の話だけは、王女が最後に鬼（オーガ）を殺して、お城へ帰り着き、一応は一件落着なんだろうけど。
（それにしても、罪のない善良な家族を犠牲にして、変人の王様は無傷で、苦労をしたものの王女は無事に帰ってくるって…何よそれ？子供に読み聞かせるにも全然ためにならないストーリーやないか～い！）

双子のように、そっくりに生まれた王子と侍女の息子の話は、結局どうなったんだろうね？
王子が王位を継ぐのか？継がないのか？どうなったんだ？

でも考えてみれば世界で初めて作られたものを手を加えずに、そのまんま見せれば、こんな感じになるのかも。
すんごい古臭い雰囲気はよく表現されていたし、作者不詳の民話集ならば、ちゃんとしたオチがついて完成度が高いなんて事はないわね。
そもそも、世界初なんてのは、みんなこんなものかも。
世界で初めて作られたクッキーもパッサパサで美味しくなかったような気がするｗｗ
万物すべては人類の歩みと共に進化してゆくものだから。

五日物語 3つの王国と3人の女　あらすじ

三つの王国で暮らす世代の違う３人の悩める女性を軸に、現代にも通じる女のサガを浮き彫りにする。

第１話「子供を授かりたかった王妃の話」では、子供を授からずに悩むロングトレリス国女王は魔法使いの言葉に従い、
国王の命と引き換えに海獣の心臓を手に入れて食べて男児を出産する。願いが叶い王子を産むが、何故か？海獣の心臓を料理させた処女の侍女も同時に懐妊し、
時を同じくして、王子と瓜二つの男の子を産む。
16年後、まるで二人で１セットのように仲睦まじくする王子＆侍女の息子は…。

第２話「若返りたい老女の話」
人里離れた場所で、引きこもり生活をしていた年老いた姉妹の姉は、色好みのストロングクリフ国国王に美声を気に入られ、
国王の“こんなに美しい歌声の持ち主ならば容姿も愛らしいに違いない。」という思い込みに、なんとか応えたくて、老醜をごまかしてお城へ行くが、
すぐにバレてしまい怒った王に窓から放り投げられる。
窓の下にあった木の枝に包まっていたシーツごと引っ掛かり、なんとか一命を取り留める姉。
たまたま、そこへ通りがかった妖術を使う女が「時間が解決するよ。」と言いながら、彼女の頬を撫でると、数時間後、老女は若く美しい女に生まれ変わっていた。
声にせよ姿形にせよ美しい女が好きなストロングクリフ国国王は、自分がほおり投げた老婆だとも知らずに、すぐさま、彼女を王妃として迎え入れる。
美しく若返り王妃となった姉を見た妹は、自分も若返りたいと切に願うあまりに、とんでもない手段に出てしまうのであった。

第３話「早く嫁ぎたい王女の話」
城で父王と暮らすハイヒルズ国王女は、毎日が退屈で、未知の結婚生活を夢見て、父王に「早く結婚したい。」とせがむ。
しかしながら、この父王は、かなりイカれた変人で、娘の嫁入りなんぞよりも、ノミをペットとして飼って可愛がって育てる事に日々の情熱を注いでいた。
そんなある日、とてつもなく大きく育ったペットのノミが病気になって死んでしまう。
それで暇が出来た王様は、普段から、せがまれていた娘の婿取りにやっと重い腰を上げるのだが、その婿選びの方法があまりにも奇抜過ぎた事から…。

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