変な映画『メメント』ネタバレ含む感想(時系列順ネタバレ追記) | 映画 ネタバレ・あらすじ・結末 最終回まで~ドラマもね

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2018年04月09日の記事を再UP

変な映画『メメント』ネタバレ含む感想(時系列順ネタバレ追記)

全く変わった映画だよ『メメント』
タイトルも変わってるけどね。
メメントは英語なら、記念の品、形見、思い出の種などの意味で、
語源がラテン語の「思い出せ」

10分しか記憶を保持出来ない主人公が、妻を殺害し、
自分にも、こんな辛い障害を負わせた犯人を探し出して復讐を遂げようとする様子を追いかけてるんだけど、
時系列を逆さまにして、描いてあるんだよね。

うつぶせの遺体が写った写真を見つめているらしき人物の写真を持った手元のアップから映画は始まる。
そこからフィルムは逆回しされて、インスタントカメラから出た写真、飛び散った血痕や弾丸、死人が殺害前まで巻き戻る。

映画の観客は、この時点では、どういう事なのか全くわからない。
ほどなくしてシーンは、モーテルの一室へと切り替わり、
主人公が「何処だ?モーテルの部屋か。」とか考えている様子になる。
暫く視ていると、この主人公が記憶障害を持っていて、
後で思い出すためにメモばかり取っているのだという事がわかる。

次のシーンでは冒頭で俯せになって死んでいた男が生きている。
時系列が逆さまなので、殺害する少し前のシーンというわけだ。

この映画を作った映画監督に言わせれば「どうだ!これは、未だかつてない発想の独特な映画だろう。」と言いたいのかもしれないが、
視ている方は、普通に時系列通りに話を展開してくれた方が、ずっとずっとわかりやすくて助かる。

私と同じように感じた人は多いと思うので、時系列順のネタバレを書いておいた。
過去の記憶を思い出し(忘れないようにし)て、
絶対に復讐を遂げる為に主人公は、
メモだけではなく、重要な事は体に刺青にして彫り込むという健気なまでの工夫をしている。
その様子は、大変な障害を負ってはいるけど、懸命に克服し、
復讐に執念を燃やして頑張っているんだなぁ…と見える。
しかし、これが、最後まで視ると、そういう事じゃなくて、
記憶障害を負ったがために、主人公の心に生じている精神障害ってとこに行きついてしまう。

一見すると、記憶障害というハンディキャップがある以外は、ごく普通の人に見えるのだけれど、彼の心はもうとっくに壊れてしまってて、
むしろ忘れられるからこそ、記憶に付随していた苦しみも忘れられて、生きていけるんだろうなっていう人間の心の弱さや複雑さを考えさせられる映画だったりした。