映画 ファンタズム (1979年) ネタバレ・あらすじ・感想 | 映画 ネタバレ・あらすじ・結末 最終回まで~ドラマもね

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映画のネタバレ・あらすじ・キャストを最終回までや日本、韓国、中国、米国の映画・ドラマから面白いものを選んでネタバレ・あらすじ・感想を書いています。 

洋画のご紹介です。

映画 ファンタズム (1979年) ネタバレ・あらすじ・感想



映画 ファンタズム (1979年) 概要



1979年公開のアメリカ映画。
監督:ドン・コスカレリ
脚本:ドン・コスカレリ
主演:マイク・ボールドウィン
ジャンル:ホラー

孤独な少年の恐怖心と繊細な感受性が相まって生まれた幻想を映像化した。

映画は全編、現実・夢・幻想の区別を取り払い描かれているので、その内容が虚か実かを考える事は意味がない。
タイトルのファンタズム の元言語ファントム(Phantom)は「まぼろし」や「幽霊」という意味であるので、
そこから考えれば、すべては現実ではない夢まぼろしと捉えるべきかもしれない。

少年の持つ死の世界への恐怖、亡き両親や兄への思慕、奇怪さへの好奇心から発散するイメージが、研ぎ澄まされた感性を通して具現化して現れる。
主演の少年マイクは「ボーイズ・ボーイズ」の仲よしトリオの一人、スケート・ボードの名手ダグを演じたマイク・ボールドウィンが熱演。

原作・脚本・監督・撮影の一人四役をこなすドン・コスカレリーを中心に音楽も「ボーイズ・ボーイズ」のフレッド・マイローが担当。
主題歌は兄のジョディを演じたビル・ソーンベリーが手がけた。


映画 ファンタズム (1979年) ネタバレ・あらすじ



素性の知れない女と墓場で睦み合いエクスタシーに上り詰めた直後に、女に刺殺されたトミー。
女はトミーを刺した後、葬儀屋の男に姿を変える。

トミーの死因は不明とされて、自殺ではないかと囁かれる。
そのトミーの音楽仲間であったジョディとレジーはトミーの葬儀に参列した。

葬儀が始まる少し前の事、
この墓地に隣接する霊園に、自分たち兄弟の両親も永眠しているジュディは、霊園の建物の中を訪ねる。
霊園の中には不穏な空気が立ち込め、得体の知れない黒マントの、何か小さな存在が逃げ隠れしていた。

一方、ジョディの弟のマイクは、葬儀屋の背の高い男(トールマン)が一人で軽々と棺桶を持ち上げて車に積み込むのを見た。
人間離れした怪力を不思議に思い、水晶玉占いの老婆に相談に行く。
しかし「怖い、怖いと思っているから、有りもしないものが見えるだけ。」と諭されてしまっただけだった。

夜になり、スナックでジョディが仲良くなった女は、あのトミーを刺殺した女…つまり、その実態は葬儀屋のトルーマンであった。
そうとも知らずに、女を墓場に誘い出して、トミーと同じように事に及ぼうとしていたジュディだった。
それを茂みの中からマイクが覗き見ていたが、黒マントの何かが、別の茂みから飛び出したがために驚いて騒ぎながらジュディと女の横を駆け抜けていく。

何事かとジュディはマイクの後を追い問い質してみると、黒くて小さな獣のようなのに襲われたと現実離れした事を訴えるので、信じずに、鍵を渡して家へ帰らせる。
そして元の場所へ戻ると女の姿は消えていた。

その後、マイクは一人で悪戦苦闘を繰り返すのだが、トルーマンと闘った時に切り落としたヤツの指を入れてあった箱の中身を見せて、その指が蠢いているのを見たジュディはやっとマイクの言っている事を信じる。
どうやらトルーマンが死者を身長が約半分の小人に改造して自分の奴隷にして操り働かせているらしい。

やがて、一連の怪異現象を兄の友人レジーも知るが、弟だけは危険な目に遭わせたくないというジュディの考えから、トルーマンとの戦いには、ジュディとレジ―の二人で挑み、マイクはその夜、女友達のサリーの家に預けられる。
だが、サリーの家で偶然見つけた古い写真の中にトルーマンが写っており、写真の中のトルーマンが突然、顔をマイクの方に向けてマイクの顔をジッと見つめた。
これは!兄の身に危険が迫っているに違いないと感じたマイクは、
サリーと妹のスージーに車で送ってもらい家へ帰ろうとするが、途中でレジ―のトラックが横転しているのを見つけて、マイクが様子を見るために車を降りた。
と、その隙にサリーやスージーがマントの小人たちに襲われて、連れ去られてしまう。

家へと戻り、ジュディに、サリーとスージーが連れ去られた事を告げるマイク。
マイクの身を案じたジュディは部屋に鍵を掛けてマイクを閉じ込めて霊園へと救出に出かけるが、マイクはあるアイデアで部屋のドアを壊して脱出する。
だが、家の玄関口でトルーマンに捕まり、車で連れ去られようとしたが、どうにかそこからも脱出して、最終的に霊園で、ジュディ、マイク、レジ―の3人が合流。
サリーとスージーは、他の女の子たちと霊園内の一部屋に閉じ込められていたのを、先にレジ―が解放したと言う。

さて、ここから、3人とトルーマンとその手先らの激闘が始まるのだが、奮闘の末、レジ―は、女に化けたトルーマンに刺殺されてしまう。
マイクは、墓場にジュディが作った深い落とし穴にトルーマンを落として、上を巨大な石で塞ぐ事に成功する。
兄と力を合わせて悪霊に勝利した!
これで漸く長かった戦いが終わったように思われたが…目覚めると、すべてが夢だった。

両親に続き、兄を交通事故で亡くしたマイクは、この夜、兄の親友であったレジ―の家へ泊まりに来ていた。
マイクは夢と現実の区別がつかなくなっていて、レジ―にこう話した。
「僕にはわかるんだ。あいつは、あそこから抜け出して、また殺しに来る。」
兄の葬儀以来、ロクに寝ていなかったマイクの話を、むろんレジ―は信じない。
「君は悪い夢を見ているんだよ。そんな男なんていないさ。兄さんは自動車事故だったんだろ。」
「あいつが怖い…。」と怯えるマイクを、レジ―は「気分転換に暫く一緒に旅にでも出よう。」と誘ってくれた。
だが、その旅の支度に取り掛かったとたんに、またしても鏡にトルーマンが写り、
鏡が割れて、そこから手が出て、暗闇の中へとマイクを引っ張り込んで行った。


映画 ファンタズム (1979年) 感想


最初から少年の幻想と言ってしまってるし、ラストは夢オチなので、怖くはないんだけど、脈絡のないストーリーの展開は、観てる方もダラけてしまう。
ドン・コスカレリ監督が見た夢をそのまま映像化したという事なので「夢ならば断片的でも整合性がなくても、そういうものだから仕方ないよね~。」と、ツッこむ事すら出来ないのは、なんか、ずるいな。

まぁ、夢なら夢でもいいんだけど、トルーマンとその手先たちとの攻防だけではなく、
彼らが危うく引きずり込まれそうになった小人化された死人たちが、奴隷のように働かされているあの世の様子をもっと詳しく見せて欲しかった。