「Mother」というタイトルの通り、母性愛がテーマのこのドラマには5人の母親が登場しています…
虐待されてる女の子を、自分が守っていき母親になろうと、母性愛に目覚めたヒロイン奈緒(松雪泰子)。
その奈緒を幼い頃、わけあって捨て去り、その後見守り続けてきた葉菜(田中裕子)。
奈緒を施設から引き取り、その後できた実の娘たちと隔てなく育ててきた籘子(高畑淳子)。
できちゃった婚ながら、胎児の心臓疾患がわかり、中絶しようと考えている奈緒の妹芽衣(酒井若菜)。
奈緒が連れ去ってきた怜南(芦田愛菜)を恋人と虐待していた母仁美(尾野真千子)。
それぞれが子供に抱く思いはさまざま…
そこには父親が不在というのが、現代を象徴しているようでもあります。
日本テレビ 水曜22時
「Mother」第4話
主演―松雪泰子
脚本―坂元裕二
演出―長沼誠
怜南を連れて実家に帰った奈緒。急に7歳の娘がいることに戸惑う家族…
(そんなわけない…とわかりそうなもんですがね…いつ妊娠してたんだって)
「おばあちゃん」と呼ばせて喜ぶ籘子は、早く学校に行かせないと…って急かせますが…
身分がわかってしまうので学校に行けるわけもなく…
登校してゆく小学生を複雑な表情で見送る怜南。
自分も同じように登校したい憧れとそれは無理だとわかっている諦めが入り交じった顔。
芦田愛菜がまた天才ぶりを発揮しました。
今回この子役が凄かったのは、二人の行方を追う記者の駿輔(山本耕史)に近づかれ、問い詰められるシーンでの表情の変化。
嘘、驚き、恐怖、それを克明に微妙な変化で見せていく…
ホント…スゴい子です。
その場を逃げ出した怜南はばったり葉菜に会い、かくまわれますが…
葉菜は感づいたことを図書館で調べ、怜南が行方不明との記事を見つけだしていました。
迎えにきた奈緒も、葉菜に知られたことを知り逃げ出そうとしますが…
怜南を特例で学校へ行かせる方法があること、自分が共犯になって保護者と偽ってあげる…と葉菜は提案します。
逃げてからのわずかな間にも、握る手が少し大きくなり怜南の成長を感じるという奈緒。日々強まる母性愛。自分の母親のように怜南を見捨てたりはしたくない…と言います。
それを聞く見捨てた当人の葉菜。この2人きりのシーンが前回同様に今回も素晴らしかったです。
田中裕子の無言のリアクション…
怜南を学校へ行かせてあげるのは、奈緒にそれがしてあげられなかった償い。
そして共犯になれる喜び。
そんな心の声が聞こえてきそうな絶妙の演技でした。
しかし、今回のラスト、葉菜が怜南に作ってあげた紙飛行機で、奈緒は葉菜が母親だと気づいたようで…
展開早っ!
どうなりますか?
今回の評価は…
芽衣の中絶は何か波乱を呼ぶんでしょうか?
そして、怜南の実母はあのまま何もしないのか?それとも…
今後が気になります!!