育ての母と生みの母…「Mother」第5話 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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やっぱり良いですよね…このドラマ。

私めが春ドラマでおすすめ度No.1にしてるだけのことはあります…
(すみません…エラそうで)




1人でも多くの人に見てもらいたいのですが、
その反面…

このドラマの良さが分かる人にだけ見て欲しい作品でもあります…





日本テレビ 水曜22時
「Mother」第5話



主演―松雪泰子
脚本―坂元裕二
演出―水田伸生





良いドラマというのは、脇を固める役者たちまで、適材適所、実に隙のないキャストで、それぞれが自分たちの役割をしっかりと演じてドラマを支えていますよね…





これまでこのドラマの記事では…、
松雪泰子、田中裕子、子役の芦田愛菜の演技に賛辞を送ってきましたが、





今回はその3人もさることながら、
奈緒(松雪泰子)の育ての母籘子役の高畑淳子。

結婚を控え妊娠が分かったものの胎児の心臓に欠陥が見つかったため中絶を決意した…奈緒の妹芽衣役の酒井若菜。

奈緒と怜南(芦田愛菜)のことを記事にしようと探り回る記者駿輔役の山本耕史。




この3人が見せ場で良い演技をしてくれて、実力のほどを見せつけてくれました。





中でも他を圧していたのが…高畑淳子。

今クール「八日目の蝉」「警視庁失踪人捜査課」と3作品掛け持ちの高畑さん…



この方本来、舞台女優ですから演技の幅広さは鍛え上げられており…、





今回も奈緒の生みの母である葉菜(田中裕子)と奈緒の接触で、揺れ動く育ての母の心理を的確に演じてました。





奈緒から私を捨てた人に会ったと言われ…人違いでしょう…ととぼけるところ…




奈緒と葉菜が会ってるところに押し掛け、怒りをぶちまけるところ…





そして、奈緒とのこれまでを奈緒の前で振り返るところ…





母に捨てられ、心を閉ざしていた幼い奈緒と「出会って」母と娘になったというのは、深い言葉でしたね。




選ぶ、選ばれるではなく、出会ったのだと…





生みの母恋しくて、家を飛び出し東京タワーへ行き、望遠鏡で母を探す奈緒に付き合ったというエピソードは心打たれたました…





そうして母と娘の絆を深めていったんですね…





だいぶ経ってから現れた葉菜に、奈緒は幸せにしてると証明したくて笑顔の写真を渡したけど、正直笑顔の写真を探すのに苦労した…




って明かすところの何とも複雑な表情も、胸をしめつけられました…





大事に育てたつもりなのに…という…やりきれなさ…ですかね。





田中裕子もスゴいけど、高畑さんも負けちゃいないな…っていう感じで。





あと、山本耕史の記者も、実は金を無心したのは理由があるとわかり…





ただのイヤなヤツではなかったところがわかり、裏表の演じ分けの上手さを見せてくれましたし…





酒井若菜は胎児のことでの母とのやりとりで強がっているけど実は…ってところを、しっかり演じていました…





ホント、脚本も演出もキャストも三拍子そろって、しっかりしているドラマって、なかなか無いですからね。





今注目の女優、怜南の母役の尾野真千子も、もっと出番が増えて欲しいと思います。





今回の評価は…8





どうか、じっくりとドラマを味わって見る余裕のある方に、このドラマは見ていただきたいと思います。