ハイテンションの堺雅人…「リーガル・ハイ」第1話 | 連ドラについてじっくり語るブログ

連ドラについてじっくり語るブログ

連続ドラマでこれは面白いという作品のみをマメにチェック!

その内容紹介、批評、さらにヒット分析など、あらゆる情報を連ドラ好きの方々のために提供するブログです。

予告やテレビ誌で見る限りではペッタリ横分けヘアの堺雅人が役作りしすぎに見えて、それが心配だったのですが…





蓋を開ければ…堺雅人恐るべし!
ハイテンションかつエキセントリックな演技でクセの強いスゴ腕弁護士を、振っ切って演じていて髪型など気にならない面白さでした。





フジテレビ 火曜21時
「リーガル・ハイ」第1話



主演…堺雅人
脚本…古沢良太
演出…石川淳一





今回堺が演じる古美門研介は、勝利のためには手段を選ばず、依頼人が実はホントに犯人でもそんなことお構い無し…
業界内の評判は悪いが負け知らずの敏腕弁護士。





金にも女性にも目が無い人格破綻者で、正義ぶった考えには真っ向から牙をむく偏屈男。





この変わり者を、緩急自在に堺が演じきっています。ニヤリと笑ったかと思うと、真顔になってダーっとスゴい早口かつ滑舌の良さでまくし立てる…





大学生の頃から舞台で鍛えたその技量はやはり半端ないことを証明してみせました。





微笑んでるばかりではない底知れぬバワーをこの人は内にためこんでいるわけです。





今回は正義感の強い新米弁護士黛真知子役の新垣結衣とのからみがキーポイントなんですが…





ケレン味なく直球勝負の演技をする新垣をうまく転がして、冒頭の電車内のやりとりからして期待感をあおる面白さでした。





ラストで黛が冒頭のやりとりの逆襲をしたら…
合格だけど「あの時言えてればな~っ!!」と憎々しく言い返すのが最高でした。





この堺の演技が上滑りや空回りをしないのは、脚本の出来がすこぶる良いからで…





「鈴木先生」でも学園ドラマへのアンチテーゼ的な脚本を書いた古沢良太が、正義が勝つ的な法廷ものへのアンチテーゼとして書いているふしがあるのがひとひねりあってユニークです。




万人受けはしないとは思いますが…





堺、新垣以外のキャストでは古美門の事務所の事務員(…というより執事的な存在)の服部役の里見浩太朗が、実は何をやっていた人なのかわからない得体の知れなさが絶妙。懐の深い演技を見せてくれてます。





更に古美門が以前いた事務所の弁護士で古美門を目の敵にしている三木役の生瀬勝久と、策略家のその秘書役の小池栄子が、テンション低めでクールに憎々しく演じていて、こちらも期待通りの良さです。





キャストのアンサンブルも良く、脚本、演出も冴えているので、通なドラマ好きには向いているドラマです。





今回の評価は…7