このドラマの一筋縄でいかないところが私めはとても気に入ってるわけですが、
今回はその真骨頂とも言える回でした。
フジテレビ 火曜21時
「リーガル・ハイ」第4話
主演…堺雅人
脚本…古沢良太
演出…城宝秀則
今回はマンション建設による日照権がテーマ。
住民側に立つのがこの手の訴訟に強い人権派の大貫弁護士(大和田伸也)。
それを受けて立つゼネコン側の弁護士が古美門(堺雅人)なわけです。
古美門のアシストをしながら心情的には住民側に黛(新垣結衣)が立っているところが、またこのドラマらしいところなんですが…
古美門の庭の温室でできた野菜を使って作ったポトフを美味しそうに食べる古美門に「たっぷりと太陽の光を浴びておりますからね…」と言う服部(里見浩太朗)が皮肉なのかどうか、判然としないあたりも、ちょっとツボではありました。
当初は住民側の方が有利に見えますが、古美門はいつも通り蘭丸(田口淳之介)に住民たちの裏事情を調べさせ…
住民たちを切り崩していき、ついに思い通りの示談金でおさめてしまいます。
あくまでも「社会正義」をふりかざす大貫に、それはあんたの自己満足だ…と痛烈なパンチを町内会長(徳井優)が繰り出します。
敗れて去っていく大貫が古美門に聞く「金を手にして満足か?」という問いに、悪びれず答える古美門。
正義を貫いて満足するか?
報酬の金を手にして満足するか?
医者の世界にも通じる理想と現実の相克。
古美門にもきっと理想を追うのをやめた何かきっかけがあったんだろうな…と思わせる微妙な演技をチラリと堺雅人がしていましたね。
そんな古美門が許せない黛はいつかあなたに勝つ!と宣戦布告してました。
それがこのドラマのラストなんでしょうね。
古美門の家のそばでマンション建設が始まり、建設差し止めしなければ…と意気込むラストも皮肉なオチでナイスでした。
今回の評価は…