初回はいろいろ謎めいたままだったことが、一気に分かってきた回ではありました…
この脚本家(「泣かないと決めた日」「名前をなくした女神」を書いた渡辺千穂)らしい女性たちのおぞましさもチラチラ見え始め…
やはりドロドロ方向へ持って行きたいんだな…ということも分かってきました。
フジテレビ 火曜21時
「息もできない夏」第2話
主演…武井咲、江口洋介 脚本…渡辺千穂
演出…河野圭太
分かってきたことを整理して書きますと…
要潤演じる鮎川という男は玲(武井咲)の母親葉子(木村佳乃)の元夫。
この男に葉子はひどいDVを受け、その恐怖心は今も根強く残っています。
この鮎川から逃げ出して出会った男性との間にできたのが玲だったのですが…
鮎川は離婚してくれたはずがしていなくて、300日問題の法律のため、玲の存在を知ったら、鮎川の子供ということになってしまうので…出生届を出せなかったのでした。
玲の父親はその後亡くなり、もう一人できた娘と3人で鮎川から逃げるように生きてきたようです。小学校や中学校には事情を説明し玲を入学させられたようです。
今回は葉子の鮎川に対する恐怖心が色濃く描かれました。
せっかく樹山(江口洋介)の説明や玲の願いにほだされ、戸籍を作る気になった葉子でしたが…
役所へ向かうバスの中から外を歩く鮎川を見つけ、恐怖のあまり携帯電話をバスの中に忘れるほどの慌てようで…逃げてしまうのでした。
過敏なまでに脅える葉子は、なるほど木村佳乃にこの役を演じさせた意味がわかる演技でした。
要潤もクールな風貌が今回は冷酷さと秘めた狂気を漂わせ、こういう役も彼の得意とするところであるとよくわかります。
まぁ…とはいえ、このお母さん、いくらトラウマがあっても、もうちょっと娘のことを考えてあげないと…とは思いますけどね…。
浅田美代子演じる香緒里が葉子の姑。息子の死は葉子のせいだと思っているようで、しきりと毒を吐く意地悪キャラです。
しょっちゅう玲の店に現れる夏目(北大路欣也)という老人はどうやら葉子の父親。妻には先立たれ、孫の玲のそばにいたさに近くに引っ越してきたようです。
鮎川はこの夏目から金をせびっていて、玲や葉子の居場所もかぎつけたのです。
また店長に可愛がられる玲のことを妬む同僚がいたり、樹山と同居している親子の母親の方が、樹山を好きらしく、彼が熱心に関わっている玲の存在を知り嫉妬したり…
あちこちにドロドロ要素が盛り込まれてます。
ちょっと欲張りすぎではありますけどね。
あと、草野(中村蒼)という青年は自分も境遇が玲に似ているようで、法律のことなどネット上で玲にアドバイスを始めます。
こちらは玲を好きなあまり樹山に嫉妬するかもしれませんね…ゆくゆくは。
ドロドロしたドラマは嫌いではない私めにとっては、期待感が上がってきた第2話でした。
今回の評価は…