学園ドラマが学校のありようが変わっていくのに合わせて変化していくように、医療ドラマも医療の現場の変化に合わせて変化していくものです。
このドラマで私めが興味を覚えたのは、これまで見たことないフリーランスの医師を主人公にしている点でした。
テレビ朝日 木曜21時
「ドクターX～外科医•大門未知子」
第1話
主演…米倉涼子
脚本…中園ミホ
演出…田村直己
「白い巨塔」の頃と違って大学病院の医局は権威を失いつつあり、
花形的な外科もなり手が少なく、
いる外科医も多忙で安い報酬に嫌気がさし、より報酬の高い病院へと逃げてしまうというありさま。
そこで紹介所の派遣するフリーランスで即戦力の医師に頼らざるをえなくなるというわけです。
本当に現実そういう医師が活躍しているかは、私めにはわかりませんが、いてもおかしくないな…という気にはなります。
また、このドラマのミソは舞台となるのが大学付属の第三病院であるというところで、本院と呼ばれる第一病院より低く見られていて、それなのに旧弊な大学病院の権威主義がまかり通っている滑稽さが描かれます。
…ただ、なかなか描いているテーマは面白いのですが、
そこに颯爽と乗り込んでくる大門未知子をカッコよく描こうとするあまり、
話の展開が強引すぎてリアリティに欠けてしまう部分もありました。
胆嚢手術の患者に異変が起きているのに、執刀中の院長が倒れたら、みんな患者ほったらかしって…。
そんな無責任な…。
あまりにひどすぎでしょう。
ヒロインを医者らしくない医者にしようという意図が露骨すぎて…
それも少々鼻につきました…。
米倉涼子の目を見開き演技が苦手な私めには…。
とはいえ、まわりは芸達者ばかりで、
みな楽しそうにキャラを演じているので、ガマンして見続けたいと思います。
今回の評価は…7
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