すねたりひねくれたりしながら、熱い反骨心としなやかな行動力を見せる男。
それが木村拓哉という役者の本領のように思うのです。
今回のドラマは久々に「HERO」を演出した鈴木雅之が担当しているためか、
木村拓哉の良さがしっかり出ている作品になっています。
フジテレビ 月曜21時
「PRICELESS～あるわけねぇだろ、んなもん～」第1話
主演…木村拓哉
脚本…古家和尚
演出…鈴木雅之
木村拓哉演じる金田一二三男はミラクル魔法瓶というメーカーの営業マン。
しかし、実は社長(中村敦夫）の隠し子で臨終の際に跡継ぎの息子(藤木直人）にその秘密が明かされます。
新社長となった息子は腹違いの弟の存在を許せず、専務(イッセー尾形）に頼んで、会社の機密情報を漏洩したと濡れ衣を着せ、会社を解雇、おまけに
住んでる部屋を爆破！までさせてしまいます。
あれよあれよという間に、
職を失い､家を失い、貯金も手持ちの金も､携帯電話もなくしてしまう金田一。
大人をだまして金を恵んでもらっている兄弟と出会い、毎日500円払えば朝食付きで住まわせてもらえるボロアパートに身を寄せます。
500円くらい楽勝と言ってたのに、なかなかそれは大変で…というのが初回の展開。
以前織田裕二主演で「お金がない」というドラマがありましたが、その時と同じようにケチケチ生活ぶりが興味をそそる仕組みになっています。
鈴木雅之らしい映像の遊びを随所に見せながら、小気味よいテンポで様変わりした金田一のビンボー生活が描かれます。
久々にイキイキと演技をする木村拓哉を見たなというのが初回の印象で、今後に期待が持てそうです。
頼りなげな上司(中井貴一）や、金田一を慕う部下(藤ヶ谷太輔）、歴女の経理係(香里奈）らと、今後は陥れた企みを暴いていくんでしょうが…
そちらも気になるところ。弱気で事なかれ主義の中井貴一が、飄々として特に良い感じです。
今回の評価は…
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