このドラマ、「ドクターX」の学園版を期待したのですが、なかなか今の学園ドラマは「ごくせん」のような勧善懲悪ってわけにはいかず…
リアルさを重視すると、どうしても単純な痛快さは求めにくいようです。
日本テレビ 土曜21時
「35歳の高校生」第1話
主演…米倉涼子
脚本…山浦雅大
演出…佐久間紀佳
正体が分からず現れる感じは「家政婦のミタ」の三田みたいでもあるヒロインの馬場亜矢子。
制服を痛々しくなく着こなしてしまうところが米倉涼子のスゴいところですが…。
今の高校は教師も生徒も問題大ありで、深刻げなナレーションが流れるところは「ドクターX」そっくりで、あやかりすぎだろう…と笑ってしまいました。
事なかれ主義の校長(榎木孝明)や口うるさくネチネチした生徒指導(升毅)、役立たずのカウンセラー(片瀬那奈)とロクな人間がいなくて、
馬場の担任(溝端淳平)も着任早々で教師や生徒に気に入られようと必死、
そのくせ腹では進学校から三流校へ来て内心は不満タラタラ…
ブラックな顔ものぞかせる溝端淳平のキャラがちょっと面白いです。
しかし、生徒たちは陰湿ないじめやイヤがらせが横行する暗鬱な感じ。
初回メインとなった里奈(広瀬アリス)は昼食をトイレで食べているのがバレて、それをからかわれます。
里奈は受験に失敗し、この学校に入って以降、両親が不仲になったのは自分のせいとリストカットを繰り返していました。
馬場はそんな里奈にただ優しくするだけでなく、少々荒療治でも両親とちゃんと向き合わせ解決します。
誰が悪いという単純な問題ではないだけに、解決して痛快さはないものの、
こうして心に闇を抱えたクラスメートが1人ずつ馬場の友達になっていくんでしょう。
エピソードが無理なく描かれれば、見ごたえのある作品にもなりそうです。
脚本の出来が重要ですね。
今回の評価は…
Android携帯からの投稿