生きている証にする殺人…「刑事のまなざし」 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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今回と次回で2週続きの最終章、犯人役に今私めが注目している窪田正孝を持ってきたところに、このドラマのキャスティングの目利きの良さを感じ改めて嬉しくなりました。




TBS 月曜21時
「刑事のまなざし」第10話

主演…椎名桔平
脚本…岩下悠子
演出…川嶋龍太郎



窪田正孝演じる信吾という青年は、父をいさかいの末に過って殺されてしまい、その後店を切り盛りするもうまくいかずに心労で母は自殺…




親戚をたらい回しにされ、孤独な日々を送ってきました。



そして同じような境遇で、その孤独に抗うように無差別殺人をし、無期懲役で服役中の宗方(平幹二朗)が獄中で書いた自伝に信吾は感銘を受け、




出所した父を殺した尾崎(柏原収史)に直接復讐せず、幸せそうにしている人間を無差別に殺して、その所持品を尾崎に送りつけるのでした。





お前のせいで俺は人を殺してるんだぞ…と言わんばかりに。




窪田正孝のまなざしが、歪んでしまった男の虚無感をただよわせ、その存在感にひきつけられました。




宗方に面会に来た時のことを夏目(椎名桔平)に聞かれ、答える宗方の言葉も印象的でしたね。




人に迷惑をかけなかった母がなぜ電車に飛び込んだのか?
虫けらが飛び込んでも、電車は止まらないが、人が飛び込めば止まる…




忘れ去られた人間が生きていたことを訴えかけたくて選んだ自殺のしかた…




信吾も自分が生きてる証に人を殺してるんだ…




平幹二朗の迫力あるセリフがひしひしと胸に迫りました。




理不尽な考え方だけど何とも苦く切ない…
このドラマの真骨頂ともいえる話でした。




法務技官時代に尾崎を担当し、信吾にも会っていた夏目に、逆恨みして娘の絵美を襲ったのか?




話はそう単純でもなさそうですが、次回が楽しみです。




今回の評価は…4













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