これは予想以上に面白いものになりそうです。
ただ初回に詰め込みすぎて、この先間延びしたり、息切れしないか、そちらが心配になるほど単刀直入、急展開の初回でした。
TBS 金曜22時
「アリスの棘」第1話
主演…上野樹里
脚本…高橋麻紀
演出…塚原あゆ子
最近はダラダラ説明が多く、なかなか本題に入らなかったり、謎めいた伏線ばかり張りたがる作品が多いのですが、
このドラマは有無をいわさない勢いで、テーマであるヒロイン明日美(上野樹里)の復讐劇が始まっていき…
スタートして早い段階で、もう1人めの復讐ターゲットである看護師長(六平直政)をこらしめ、自分の奴隷的に利用することにしました。
看護師長は命を助けてもらいたさに、明日美の父親(眞島秀和→前クールの「緊急取調室」に続きまた死んだ人の役)を腹腔鏡手術に固執して執刀医の伊達が死なせたということを白状させます。
ジェットコースター的にムダを省いた高橋麻紀の脚本は見事といえるでしょう。
(改竄前のカルテのコピーをそんなに沢山貼れないだろう…とかツッコミどころはありましたけどね…)
六平直政も見るからにワルそうで良かったのですが、もっと良かったのは「医者は患者を3人死なせて1人前」などとうそぶく伊達を演じた藤原紀香。
凡作「海の上の診療所」の女医役とは大違いで鼻持ちならない悪女を見事に演じていました。
やはりこういう復讐劇はワルいヤツらが復讐されて当然ってキャラでないと盛り上がらないわけで…
上昇志向がやたら強く患者をマウスぐらいにしか思ってないイヤ~な女医を、紀香さまは実にそれっぽくたっぷりと演じてくれました。
今回だけで出なくなってしまうのが惜しいほどで、後半逆襲しにまた出て来ないかなと思ったほどです。
藤原紀香には今後もこういう悪女役をどんどんやって欲しいですね。
さて、肝腎のヒロイン明日美を演じる上野樹里ですが、のだめ色を完全に消し去り、ダークなヒロインをクールに演じきっていて悪くありません。
淡々としたセリフ回しに凄みを感じさせます。やはり力量のある女優なんだなと改めて感じました。
伊達が医療ミスには准教授の千原(田中直樹)も関わっていたと白状。
次回は千原への復讐になるようです。
懸念していたほど田中直樹の演技も悪くなく、姑息な悪人らしさがよく出せているので次回が楽しみです。
今回の評価は…
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