よくドラマで初回や最終回に枠拡大をするドラマがありますよね。
この作品も最終回10分拡大でしたが、最近やたらとそれが多くて、
うんざりしています。
内情をばらしてしまいますと、54分で通常通り終わるより、
この作品なら23時をまたいで放送した方が、
22時台の番組を見終えてCMばかり流れて見る番組が無くなった視聴者を
とらえることができるので、
視聴率かせぎのために枠拡大をすることが最近多いのです。
内容が充実していてとても通常の枠ではおさまりきれないというのなら分かるのですが、
往々にして無理に枠を延ばしたのでだら~っとしてしまうことが多く、
今回の最終回などもその最たる例でした。
日本テレビ 水曜22時
「花咲舞が黙ってない」最終回
主演…杏
脚本…松田裕子
演出…南雲聖一
特に展開が二転三転するわけではなく
話のボリューム的には通常の54分枠で十分におさまる回でした。
しかも、こらしめるのは前回強烈な悪役ぶりを見せた平岡祐太演じるお坊ちゃま行員で、
前回ほどのインパクトはもう無いわけですから、
あとは前回持ち越しになったこらしめを今回こそはして欲しいってなるわけで、
それがダラダラしてなかなか来ないのでイライラする上に、
オヤジ(船越英一郎)に殴られたくらいで、退職はしたものの
特にこらしめられるわけでもなく、
どうせ、今後もあのまんまなんだな…で終わり。
舞(杏)の怒りの矛先は、ビジネスのために問題をうやむやにして、
責任を他に取らせた真藤(生瀬勝久)に向い、
お言葉ですが…と異を唱えても、やはり私めには青くさい感情論にしか思えず、
真藤のやり方が悪いものとは思えませんでした。
なので、長い尺使った割りにすっきりしないことばかりで、
なんだかな~の最終回でしかありませんでした。
今回の評価は…
総評としては、悪い支店長をこらしめるというのを単純に見せる回というのは
うまくいってましたが、
そんな原作ばかりなわけではなく、微妙な後味が残る回もあったり、
溜飲を下げるだけのドラマでは決してなかったです。
それでも必ず、舞が「お言葉を返すようですが…」の決め台詞だけは言うので、
ただ文句を言って気が済んでるだけみたいなことになってしまうところもありました。
まぁでもそれがウケて視聴率はよかったのだと思いますが…。
なかなか逆らって女性が物申すというのはいまだにしづらい国ですからね。
そういう意味で「花咲舞が黙ってない」というタイトルは見事なタイトルだったと思います。
このドラマで私めは杏よりも、上川隆也の程のよいアシスト力の高さに感銘を受けました。