節度のあるパワーアップ…「信長のシェフ」 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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金曜の23時台から木曜の20時台へ、ゴールデン進出を果たしたこのドラマ、

初回はいきなり2時間スペシャル。







随分大げさなことになったな~と、
変に背伸びして本来の良さを失ったらイヤだなと懸念してましたが…




テレビ朝日 19時58分~21時54分

「信長のシェフ 初回2時間SP」


主演…玉森裕太

脚本…深沢正樹

演出…田村直己





結果から先に言うと、心配は杞憂に終わりました。

タイトルに書いた通り、ゴールデンだからと力を入れ過ぎて

本来の良さを失うのではなく、あくまで「節度のあるパワーアップ」だったところが

良かったです。





前作は天下人になっていく過程の信長(及川光博)を支えるケン(玉森裕太)が描かれましたが、

今作は足利義昭(正名僕蔵)を奉じて都に上がったものの四方八方敵だらけとなった

信長をいかに支えるかが描かれます。






新加入のキャストは…


信長にとっての最大の強敵武田信玄に高嶋政伸、その息子勝頼に賀来賢人。

妻ながら夫に一物ありげな濃姫に斉藤由貴、

今は信長に服従しているが、裏で怪しい動きをしている松永久秀に笹野高史。

信長の腹心、柴田勝家にデビッド伊東。




このあたりの背伸びしすぎない程のよいチープさを保ったキャスティング。

こうでないと前作からのレギュラーがかすんでしまいますからね。





何しろ、秀吉がゴリで、家康がカンニング竹山なんですから…。





新キャストの中で、今回2時間をダレさせずに見せるのに大きく貢献したのが笹野高史。

戦国武将の中でもとりわけクセの強い奸雄のしたたかさを老練に演じていてさすがでした。





そして前作からのキャストで良いのは石山本願寺の顕如(市川猿之助)と

明智光秀(稲垣吾郎)。

蓮如は冷徹さが、光秀は1人だけケンが未来から来たと知っている一癖あるたたずまいが、

いずれも良いのです。





存在感の強いキャストに囲まれながら、

それでもまっすぐにケンを演じる玉森裕太の実直な演技も評価にあたいします。

夏(志田未来)とのコンビネーションも安定していますし…。





今回見て、やはり美味しいものが人に与える影響力のすごさを

タイムスリップの形を借りて描いているという、この作品の着眼点はよくできているなと

感心しました。





今作も楽しみながら見られそうです。





今回の評価は…4