やっぱり木皿泉はいい!…「おやじの背中」 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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これまで5回の中で最も私めの好みの話でした。
脚本の木皿泉が期待通りに木皿泉らしい作品を書いてくれました。





「おやじの背中」というシリーズタイトルが一番しっくり来る秀作でした。






TBS 日曜21時
「おやじの背中」第5回

「ドブ子」

主演…遠藤憲一、堀北真希
脚本…木皿泉
演出…北川雅一




木皿泉は夫婦の共同ペンネームで、夫婦で書いているわけですが、そういう意味で父親からの目線と娘からの目線がそれぞれきちんと描かれていたのがまず良かったですね。





その父親と娘の設定が洒落ていて、
父親(遠藤憲一)は本名は丸井正なのに、殺され役専門の悪役鬼頭勇人という役者。




娘(堀北真希)は三冬という可愛い名前がありながら、父親の唯一のあたり役がチンピラのドブネズミという役だっただめに、小さい頃から「ドブ子」という嬉しくないあだ名で呼ばれている。






こちらは父親と違って交通課の婦人警官。容赦なく違反キップを切りまくっているという設定。






この2人の設定でほとんどこの作品の面白さが決まっているような絶妙な設定ですよね。





しかもそれを演じるのがコワモテの遠藤憲一と、男前度が増している堀北真希なんですから…





ずっと父親の職業がイヤでたまらなかった娘が許す気になる過程を、三冬の幼なじみの勝(溝端淳平)の結婚をからめて描き、ほんわかした読後感の短編小説のような愛すべき作品でした。






木皿泉のドラマにはハッとさせられるセリフが多いんですが、今回の作品にも散りばめられていて、





殺されてばかりで空を見上げることの多い父親が空について語るセリフや、





結婚する勝とオモチャの刀で果たし合いをしながら、2人が語る幼い頃の思い出など、





その人物への優しい目線を感じるセリフでした。





あと、薬師丸ひろ子演じる母親が語る、三冬がお腹にいた時に父親が語った決意も、ぐっとくる話でしたね。





一緒にお風呂に入りたくないと拒まれる日が来るのがコワくて、一緒に入らなかったというエピソードも良かったし…






三冬が結婚?と思いきや、新婦の父親の役が来ただけで、ディレクターも困るぐらい泣いちゃうというはぐらかしにも笑いました。





ちょっとべた褒めしすぎかもしれませんが、木皿泉にはまた連ドラ書いて欲しいです、






今回の評価は…4



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