今回も「15年前」「10年前」「現在」の3つの時制の中で、「15年前」がメインで描かれ、希美(榮倉奈々)と成瀬(窪田正孝)が秘密を共有するまでを丁寧に見せました。
痛々しくも瑞々しく、そして切ない青春ドラマの様相を呈していました。
TBS 金曜22時
「Nのために」第2話
主演…榮倉奈々
脚本…奥寺佐渡子
演出…塚原あゆ子
榮倉奈々と窪田正孝の年齢を感じさせない高校生の演技には、前回同様に今回も感銘を受けました。
見ていると感情移入するほど、こちらまで苦しくなる希美の境遇。
母親(山本未来)はいまだに浪費癖は直らず、家計を苦しめる一方だし…
父親(光石研)に援助を乞いに行っても、冷淡に突き放され…
希美はこの状態から抜け出したくて、奨学金で大学に行くことをめざします。
誰かに助けて欲しくても自分で何とかしなければならない…
教室で成瀬の背中に向けて、シャーペンで4回ノックして、「たすけて」とむなしく伝えようとする姿が切なかったです。
追い出された家に戻りたい…と繰り返す母親に耐えられず、あの家があるからいけないんだと、
思いつめた希美は、父親と愛人(柴本幸)が住む家に火をつけようとします。
しかし、成瀬が必死で止めに入り、希美が持つライターオイルを取り上げます。
その頃、実は成瀬の家も家業の料亭の経営不振で、妻(美保純)は実家に帰ってしまうわ、店は人手に渡ることになるわで、
希美と同様に苦しい状況でした。
人手に渡るくらいならと思いつめた成瀬は、希美から取り上げたライターオイルを使って、家に火をつけてしまいます。
成瀬が放火したと気づいた希美は、自分は成瀬と一緒にいたと嘘をつきます。
自分に放火させないでくれた成瀬への、恩返しに成瀬を必死でかばう希美。
秘密を共有する2人の因縁めいた絆。
「白夜行」を思い起こさせます。
若さゆえの暴走を説得力のある演技で榮倉と窪田が見せてくれました。
現代パートでは、10年前に殺された野口(徳井義実)の部下だった安藤望(賀来賢人)が海外勤務から戻り、
その安藤に高野(三浦友和)は事件のことをあれこれ聞きます。
自分にとって「Nのために」のNは希美だったと明言する安藤。
すぐ希美に高野の行動を報告します。
10年前の事件に安藤や希美、成瀬はどうからんでいたのか?
そこが気になりますね。
今回の評価は…
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