ここからが勝負どころ…「Nのために」第5話 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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このドラマも今回が第5話。中盤にさしかかり、ここから終盤に向けて、いかに視聴者をダレさせたり、謎をひっぱりすぎてイライラさせたりせずに興味を持たせられるかが、スタッフの腕の見せどころです。





同じスタッフによる「夜行観覧車」ではそれが決してうまくいっているとは言えませんでしたが、この作品ではいろんな要素を盛り込んで、興味を持たせる工夫がなされています。






TBS 金曜22時

「Nのために」 第5話



主演…榮倉奈々

脚本…奥寺佐渡子

演出…山本剛義





メインの謎は、西崎(小出恵介)が犯人として刑に服した殺人事件は本当に夫の野口(徳井義実)が妻の奈央子(小西真奈美)を殺し、その野口を西崎が殺したのか?ということ。






その現場には他に希美(榮倉奈々)、安藤(賀来賢人)、成瀬(窪田正孝)も居合わせていましたが、彼らはどう事件に関与していたのか?が第2の謎。






今回で西崎はこの事件に関して嘘をついていること。

それを希美は知っていること。

西崎が早く出所できるよう安藤が尽力したこと。

安藤はこの事件の真相については知らないということ。




…などが分かってきたわけです。







しかし、分かったこともあれば、新たに提示された謎もあり、


野口は希美に何かお願いをしていた…

西崎には希美に償わなければならないことがあり、そのために現在の希美に金を送ってきた…






そんな新たな謎も散りばめつつ…もう1つの要素は恋愛感情。






今回のメインとも言えたのは、希美への安藤の思い。

野口夫妻に近づくため沖縄まで来た2人は、民宿で同じ部屋に泊まり、

酒に酔った安藤はつい希美にキスをしてしまいます。






安藤の自分への思いを知った希美は成瀬のこともあり、

安藤を遠ざけようとします。





成瀬の存在を知らない安藤はつれなくされ切ない状態になります。

そんな成瀬は金に苦しみ詐欺グループの犯罪に加担し、警察につかまってしまいます。





この希美、安藤、成瀬の三角関係に加え、

今後は奈央子にひかれていく西崎の恋もからんできます。





このへんの心理の駆け引きも、キャスト1人1人の好演で十分サスペンスフルなものになっています。

意外と徳井が芸人くささを消して淡々と演じているのが好感が持てます。





更に、希美のもとに母親の早苗(山本未来)が訪ねてきて、希美が怯えながら居留守をつかうというシーンがありましたが、





そこでの怖さより、希美が沖縄で奈央子をパニック状態にするために、ボンベのバルブをしめたという告白をするシーンにゾッとしました。






平気で嘘をつく両親の血が自分にも流れていることへの怯え…

希美にもそんな一面があるという怖さがじわっと伝わってきました。






いろんな要素を盛り込みすぎているような気がしないでもないですが、終盤への引っ張りのためにはこのぐらいしないとダメなのかなとも思います。





今回の評価は…4