誰よりも幸せに…「昨夜のカレー、明日のパン」 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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今回が最終回。もっと長く見ていたかった愛すべき作品でした。

最終回もこのドラマらしさが最後まで溢れていて、しみじみとした余韻に浸れる良いラストでした。






NHK BSプレミアム 日曜22時

「昨夜のカレー、明日のパン」最終回


主演…仲里依紗

脚本…木皿泉

演出…茂原雄二




今回のサブタイトルは「ご飯と銀杏」。

順番を守ってある日、仏壇のカチカチご飯を食べて家を出たきり、ギフ(鹿賀丈史)が帰ってこなくなってしまいます。





実は前回登場した女狐(毬谷友子)に温泉に誘われながらすっぽかされ、その前に高級家具を買わされていたのです。





女狐は詐欺師だったんですね。宝(ミムラ)の母親(筒井真理子)の直観力恐るべしです。






…で、テツコ(仲里依紗)への申し訳なさから家に帰れず、ギフは岩井さん(溝端淳平)の部屋に身を寄せます。





しかし、家具の届け先を岩井さんの住所にしていたので、狭い部屋が家具だらけになり、寝場所がなくなった2人は仕方なくギフの家に。岩井さんは居候することになります。







3人でご飯を食べるシーンで、岩井さんのご飯茶碗がなくて汁椀で食べさせられているところが、まだ一樹(星野源)を大事にしているということをあらわしていて、







ラストに岩井さんとテツコが結婚することになり、正式に一緒に住むことになった岩井さんの新しいご飯茶碗を買ってきて出す姿が、エンディングに出た時には、じんわりと感動しました。






ギフとテツコと岩井さんが庭の黄金色に輝くイチョウを見上げながら、銀杏の殻をむく姿は、この先もお互い気を遣い、遣われ、信じあいながら、キラキラした時間を過ごしていくんだろうなと思わせて、素敵なラストでした。





このドラマ唯一の悪人かと思われた女狐も、ギフと偶然再会し、ホントはギフとなら一緒に暮らしたいと本気で思ったと告白させ、脚本家の優しさがうかがえて…






1人1人の人物への平等に注がれる愛情を感じました。





サカイくん(福士誠治)は宝に後押しされ、産婦人科医に戻ったし、

変化がないと嘆いていた宝の父親(小倉一郎)も娘の店を手伝うことになったようだし、

朝子(片桐はいり)も下手人(マキタスポーツ)とよりが戻ったみたいだし、

虎尾(賀来賢人)も彼女と仲よさそうだし、





みんな良かったね…とホッとさせられ温かい気分になる…このドラマらしいラストでした。






一樹と思われる路上コトバ師の「誰よりも幸せになってよし」の言葉…

テツコへのすばらしいはなむけの言葉でしたね。

慈愛に満ちた星野源の笑顔が良かったです。






今回の評価は…4







これを地上波で放送したら視聴率は悪かったかもしれません。

そういう意味でBSで良かった。

またいつか木皿泉の作品が見たいです。できれば視聴率を気にしないでよいBSやWOWOWで…。