遥香と柳川との違い…「アルジャーノンに花束を」第8、9話 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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天才的な知能を手にした咲人(山下智久)でしたが、父親(いしだ壱成)の幻覚を見るようになっていて…

モルモットのアルジャーノンもかなり深刻な状態になっていき…





今回の記事は29日放送の第8話と5日放送の第9話まとめての記事になります。






TBS 金曜22時
「アルジャーノンに花束を」第8、9話

主演…山下智久
脚本…池田奈津子
脚本監修…野島伸司
演出…吉田健(8)、酒井聖博(9)





いよいよ終盤にさしかかり、話は緊迫感を増していきます。

アルジャーノンや咲人に投与されたALGに副作用があることが分かり、それを改善するために蜂須賀(石丸幹二)と咲人の2人の天才が手を組み研究を進めていったり…、






ALGでは治らないとされた梨央(谷村美月)の症状は更に進んで行き、蜂須賀のもとを出て咲人を巻き込み杉野(河相我聞)は治す方法を探ろうとしたり…






そんな中にも、咲人には幻覚以外にも変化が起こりはじめ、元の咲人に戻ってしまうのではないかという可能性もあり…

そして第9話ではアルジャーノンが死んでしまい…





…と、悲劇的な状況は容赦なく進んでいきます。






そんな中で、これまで遥香に対してはその人間性や咲人への思いが中途半端に描かれ、まるで天才になってから急に好きになったみたいで、






第8話での梨央を救ってほしくて咲人に頼みに来た柳川(窪田正孝)や檜山(工藤阿須加)、舞(大政絢)を、すげなく追い返すシーンには、







いくら咲人を思っての態度とはいえ、そりゃないでしょう!と視聴者の反感を買うものでしかなく、このへんの遥香の描き方には不満を感じました。







それに比べて柳川はあれほど咲人に冷淡な言葉を言われても、まだ変わらぬ友情を持ち続けていることがきちんと描かれていて、






第8話での軽トラで交わす柳川と咲人の友情を確かめ合う会話には胸がしめつけられましたし、第9話で自分が咲人に何もしてあげられない絶望感にかられる柳川にも、その心痛がびしびし感じられました。

窪田正孝の好演が光っています。








柳川と同様に共感を覚えずにはいられないのが竹部社長(萩原聖人)。第9話での店員たちの喧嘩の制裁に入って吐いたセリフや、






実は咲人の父親に腎臓を提供してもらい、世の中にはそこまでして人のためになってくれる人がいるんだ…というセリフも深く心に響くものでした。






この役の萩原聖人は年齢の深みを加えて更にいい役者になったなというのを感じさせてくれる演技をしてくれています。






さて肝心の主役の山下智久ですが、冷淡だった咲人からまた変化を見せていく過程を実に繊細に演じています。

以前の咲人の映像を見てそれを受け入れようとするシーンや、アルジャーノンの遺骸を埋めにいく森のシーンなど、







ファンタジー性の強さを感じさせる超然とした雰囲気はなかなか他の役者には出せないものだなと感心しました。

脚本、演出ともの役者山下智久の見せ方を実に心得ているなとも思います。







いよいよ最終回はどうなるか?楽しみです。






第8話、第9話共に評価は…4