兄の誇りになれた篤藏…「天皇の料理番」第9話 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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いや~見ごたえありますね、毎回毎回。
今回は天皇の料理番として宮中に入り、大正天皇の即位の大礼の晩餐を任されることになった篤藏の顛末をぎゅっと凝縮して描いてくれました。




もっと回数少なくてもいいのに…って思うような連ドラが多い中で、もっと回数が多ければいいのにと思える稀有なドラマです。





TBS  日曜21時
「天皇の料理番」第9話

主演…佐藤健
脚本…森下佳子
演出…平川雄一朗




このドラマは長いこと篤藏のダメさ、至らなさを描いてきたので、





今回の篤藏の頼もしさを見ていると、よくぞここまで成長したなと感慨深く見ることができました。





連ドラの妙味の1つに登場人物たちの年月の積み重ねによる変化がありますが、





今回などは見事にそれを感じさせてくれて、
篤藏と俊子(黒木華)、篤藏と周太郎(鈴木亮平)、そして篤藏と宇佐美(小林薫)や辰吉(柄本佑)




彼らそれぞれの過ごしてきた時間の歩みの重さを感じさせるシーンがあり、感銘を受けるシーンの連続でした。





死の床にある周太郎に晩餐に関する記事を読んで聞かせながら、カットバックで料理を見せていく脚本の構成の上手さにもうならされました。




周太郎の臨終で泣かされるのかと思ったら、それより前に大仕事を終えた篤藏が空に向かい、自分は誇りになれてましたか?と兄に問うシーンで不意に涙腺をやられました。





そして、そのあとの俊子への求婚のシーン。
「篤藏さんより長生きします。ほやから安堵してください」

という俊子の言葉にもやられました。





盛り沢山で一つ一つを取り上げたらキリがないんですが、





宮前(木場勝己)の落ち度を真心からだと許すシーンや、





久し振り登場の辰吉が篤藏に詫びようとして、詫びれないシーン、





そして、私めお気に入りキャラクターだったバンザイ軒の主(佐藤蛾次郎)の遺影の笑顔。





どれもこれまでの積み重ねあってこその良さでした。






そんな厚みのあるドラマはなかなかありません。






今回の評価は…4