いや~~
とにかく泣かされました。
前々回より、前回より更に…
前回の前フリや予告から今回が俊子(黒木華)の死にまつわる回だと覚悟はしていましたが、
何せ早い段階から俊子には周太郎(鈴木亮平)と並んで思い入れ強く見ていたので…
どうにもこうにも泣かされました。
このドラマ、泣かせ方が実に上手いんです。今回はその集大成のようでした。
TBS 日曜21時
「天皇の料理番」第11話
主演…佐藤健
脚本…森下佳子
演出…平川雄一朗
このドラマはシリーズ全体も実に緻密に組み立てられている上に、1つの回の中にも決してわざとらしくない伏線を周到に張り巡らして感動的シーンへと結びつけているんですね。
今回の場合で言うと、病を得て臥せっている俊子が、三人の子供たちに言ったり、見せたことが、
亡くなったあとに三人に根付いていることを篤蔵(佐藤健)が知るところで、どっと泣かされました。
長男、長女と来てあの無邪気な次男のタラコ唇にはやられましたね。
そこに俊子の過去の映像が流れたら…もうダメでした。
周太郎の時もそうでしたが、直接臨終のシーンを見せないで悲しみを際立たせるセンスには感銘を受けます。
今回、涙腺を緩めさせたのは年越しそばのシーン。命を長らえて年を越せた母親を涙ながらに見守る子供たちに、
どれだけ母親の病状を子供たちが案じているかをうかがわせ、
それに続く夫婦二人きりのシーンでは、俊子が大切にしてきた鈴や、結婚を決めるとき約束した「篤蔵さんより長生きします」という俊子の言葉がボディープローのように効いた上で、
「ジュテームってなんですか?」 の言葉。
それにより篤蔵と俊子が歩んできた紆余曲折が浮かび上がるという上手さ。
料理人篤蔵を支えてきた俊子の日々の重さがずっしりと伝わり名シーンとなりました。
新太郎(桐谷健太)や宇佐美(小林薫)や貞明皇太后(和久井映見)の関わり具合も、それぞれのキャラクターが良く出た喪ので、
そのへんのバランスも程よく、実に良くできた回でした。
何のためらいもなく評価は…