このドラマ、初回もガチャガチャしてましたが、最終回もラストはガチャガチャした終わり方で、
私めとしては好ましく思えませんでした。
NHK 土曜20時
「トットてれび」最終回
主演…満島ひかり
脚本…中園ミホ
演出…井上剛
今回は、向田邦子、渥美清と続いてきたトットちゃん(満島ひかり)が、とりわけ親しかった人物との交友録の第3弾、森繁久弥(吉田鋼太郎)編。
「徹子の部屋」の第1回のゲストが森繁で、スターながらテレビの初期からテレビにも出ていた森繁を、黒柳はとりわけ尊敬してましたが、
晩年に「徹子の部屋」25周年のゲストで森繁が出演、
痴呆なのか会話が成り立たない森繁に、黒柳は収録を止めて、ちゃんとやるように叱咤します。
昔からちゃんとセリフを覚えない森繁を叱っていたように、尊敬すればこそ黒柳は遠慮なく叱るのでした。
すると森繁は「知床旅情」を歌い出し、その切々な歌声に黒柳は涙をこらえられないのでした。
このエピソードや、最後に会った時まで若い時と同じように「一回どう?」と聞かれたエピソードは良かったんですが、
王さん(松重豊)が入っている老人ホームで老人たちが踊り出すシーンや、
急に「ザ・ベストテン」を三人の徹子で始めたりするシーンは、
それまでの森繁とのエピソードとそぐわない気がして、私めとしては残念な最終回でした。
今回の評価は…
総評としてはユニークなドラマで、テレビ初期の活気に満ちた様子を活写した前半は面白かったのですが、
そのエネルギッシュさが、後半は交友録になり、なりをひそめたのは残念でした。
向田邦子との回は良かったですが、尻すぼみになってしまいました。
満島ひかりの徹子は適役だったと思います。