脚本が遊川和彦なので、最終回に何かしらあるだろうな~とは思っていましたが…
やけにヘビーなネタをぶちこんで来ましたね。
レイプされて産まれた子なのかな?ぐらいにしか考えてなかったので、そう来たか!と遊川和彦のエグさを改めて思い知りました。
テレビ朝日 木曜21時
「はじめまして、愛しています。」最終回
主演…尾野真千子
脚本…遊川和彦
演出…片山修
要は泉(志田未来)は父親に性的虐待を受けていて、それでできてしまったのが光=一(横山歩)だったわけです。
堕ろすこともできず、産んでしまったものの、大きくなるにしたがって忌まわしい父親に似てくる光が怖くなって、育児放棄してしまった…ってわけで、
この衝撃的な顛末を泉が美奈(尾野真千子)に語るシーンは、この役をわざわざ志田未来に演じさせるという意図がよくわかる見ごたえ十分のシーンになりました。
これをヘタな女優がギャーギャーとエキセントリックに演じたら、全てぶち壊しですからね。
説得力のある言葉で語り、秘めていた感情を吐露する難しい長丁場をのりきった志田未来の力量に敬服しました。
その重い事実をうけとめ、ただ聞くだけでなく、泉を励まし勇気づけ、前向きにさせる美奈を演じる尾野真千子の演技も、志田未来にひけを取らずに良かったです。
今回の美奈は父親(藤竜也)へも、父親の秘書(根本りつ子)にもまるで菩薩か観音かって感じの懐深い優しさを見せ、美奈の成長ぶりを顕著に表現しました。
今回私めが一番泣けたのは、晴れて信次(江口洋介)と美奈のところに戻ってきたハジメが、堂本(余貴美子)に「あいしています」と書いた手紙を渡したシーン。
ハジメの真実を知り、他の母親にコーヒーをぶっかけられる堂本の姿を見た後だけに、
ハジメの笑顔と、堂本の涙にやられました。
美奈たちに同情的ながら粛々と仕事をすすめる堂本を、余貴美子は最後まで見事に演じきりましたね。
今回の評価は…