三谷幸喜らしいというか、戦乱の世のいくさ自体を描くより、そのいくさに至る人間模様の方に重きを置いて描くんですね。
なので、今回は大坂の陣を前にして、大坂城内はどんな感じだったのかを群像劇として人間くさく活写してます。
NHK 日曜20時
「真田丸」第42話
主演…堺雅人
脚本…三谷幸喜
演出…木村隆文
幸村自身も、実は真田の名声は父の指揮するものだったことを隠して、さも自分の武功のように言って見栄を張ってるんですが、
この大坂城に集まった面々は、仕えていた家がつぶれたり、仕えていた家であぶれたり、それぞれワケありの人物ばかりなのです。
そんな面々が個性的に描かれ、元は黒田官兵衛に仕えていた後藤又兵衛(哀川翔)は、喧嘩っぱやい荒くれ者に…
宇喜多秀家の家臣だった明石全登(小林顕作)は敬虔なクリスチャンに。
面白い変わり種は四国を治めた長宗我部家の息子の盛親(阿南健治)。コワモテなのにいくさ嫌いの平和主義。家が没落した後は寺子屋で子供達に教えていたというんですから。
三谷幸喜が面白がるのも納得です。
そんな面々が不協和音もありながら手を組む危うさを、コミカルさもまじえ描きました。
茶々を支える治長(今井朋彦)に加え、茶々の叔父、織田有楽斎も登場しました。
演じるのは井上順。ひとくせありげな人物です。
さて、どんな状態でいくさに突入するんでしょう。
今回の評価は…