横山秀夫の作品群でよく描かれるような警察官僚たちのリアルな動きに比べたら、今回描かれたような隠蔽工作は甘っちょろいものでしかないんですが…、
このドラマって平成版「遠山の金さん」なんですから、大雑把だったけど悪いヤツらが懲らしめられる…というのは、時代劇風であり、細かいことは言いっこなしという風に私めは思っているのです。
そういう意味で、このドラマらしい終わり方でホッとしました。
フジテレビ 日曜21時
「キャリア~掟破りの警察署長~」 最終回
主演…玉木宏
脚本…小山正太
演出…石川淳一
ずっと引っ張ってきた遠山(玉木宏)の父親の死の真相。
桐島(中村俊介)という当時の警視副総監の息子が、撃ったのですが、それを現副総監(国広富之)や長下部(近藤正臣)も関与して隠蔽したのでした。
今回は桐島を捕まえようとする遠山とそれを助ける北町署の刑事たちvs隠蔽がバレないように躍起になるキャリアたちとの対決でした。
犯人自体にもそんな犯行に及んでしまった動機があったり、金さんのこれまでの努力のために市民が捜査に積極的に協力してくれたり、
人情的な要素が盛り込まれているのが、このドラマらしさで、長下部も結局内部告発してくれて、悪人ではなかったのでホッとしました。
玉木宏はこの役を変に小細工せずに堂々と清々しく演じていて、その嫌味のなさがこの作品を見やすくしてくれていました。
刑事たちのキャラも配分がよくできていましたし、視聴率さえ良ければシリーズ化もできそうなのに…と思えた作品です。
今回の評価は…
例によって、各回の視聴率と最終的な平均視聴率を付記します。
(これはネット上から得た情報で、関東地区の数字です)
#1 7.9% #2 6.2% #3 7.4% #4 6.9% #5 7.7%
#6 7.2% #8 7.9% #9 7.0% 最終回 6.6%
平均視聴率…7.16%
前クールの「HOPE~期待ゼロの新入社員~」が6.09%、その前の「OUR HOUSE」にいたっては4.50%でしたから、大健闘ではありました。