出生前診断を受けた母親たちの選択…「コウノドリ」 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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今回は非常にシビアでナーバスなテーマでした。
「出生前診断を受けたら、胎児はダウン症で産まれると分かった…その子を産むか、産まないか」




もしも、自分がそういう状況に置かれたらどちらの選択をするだろう?





ドラマで描かれた2組の夫婦の心の揺れ動きをハラハラしながら見つつ、いろいろと考えさせられる回でした。




TBS  金曜22時
「コウノドリ」第10話

主演…綾野剛
脚本…坪田文
演出…山本剛義




出生前診断を受けたら、ダウン症の子が産まれると分かった2組の夫婦。





片や、不妊治療の末に子を授かり、軽い気持ちで出生前診断を受けた若夫婦(石田卓也、初音映莉子)は、親族会議を開いた結果、中絶をすると決めるも…





いざ、中絶という時に、母親は母性愛にさいなまれ、やはり産みたいと泣き崩れます。





処置室の前で腰くだけになるシーンには、頭では中絶をした方が良いと分かっていながら、





本能的にはやはり産みたいという気持ちを押さえきれない母親の葛藤が如実に出ていて、胸がしめつけられました。





覚悟のいることですが、この夫婦の選択が間違いではなくなってくれることを願いたい気持ちでした。




彼女自身もダウン症の息子さんを持つ奥山佳恵が、同じ立場の母親役で登場していましたが、





彼女のように明るい笑顔で育てられる母親になって欲しいなと思いました。





とてもリアリティがありましたね。
有意義なキャスティングでした。





一方、家業があってダウン症の子の世話をしっかりとできないし、自分たちが亡くなったあとに上の娘がその子を世話しなくてはならなくなるのを思いやって、中絶をすると決める中年夫婦(近藤公園、りょう)





その家、その家の事情があってのことですから、医師や助産士たちもその決断を受けとめなければならない…





やむなく中絶をする夫婦がつらいのはもちろんですが、粛々と中絶の処置を行い、小さな亡骸と共に夫婦を見送る医療スタッフも断腸の思いだろうなと痛感するエピソードでした。





中絶して胎内から出たわが子を抱きたいという母親の願いには、何とも言えないやるせない気持ちにさせられました。





カンファレンスでサクラ(綾野剛)が長々と語ったサクラの思いは、このドラマ全体に通じるテーマとも言えて、




そこだけは巻き戻して2度じっくりと聞いてしまいました。





今回、母親役の二人は共にすばらしい演技を見せてくれました。





今回の評価は、難しいテーマにあえて挑んだスタッフ、キャストの気概を讃える意味で…