すずと径子の痛ましい哀しみ…「この世界の片隅に」 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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今回は、前回のラストからして悲しい回になるのは分かっていましたので、





ちょっと見るまで気が重かったのですが、いざ見るとすず(松本穂香)と径子(尾野真千子)の深い深い悲しみに胸をしめつけられました。
二人とも素晴らしい演技でしたね。





TBS  日曜21時
「この世界の片隅に」第7話

主演…松本穂香
脚本…岡田惠和
演出…土井裕泰




径子の娘の晴美を連れて出かけた先で、不発弾が爆発。晴美は亡くなり、すずは右手の先を失います。





晴美だけが死に、すずは生き残ったことが納得いかない径子。
晴美の死を受けとめきれずに、すずにもキツい言葉を投げつけてしまいます。





しかし、すずを責めたところで、晴美が帰ってくるわけではないと分かっている径子は、





自分を責め、右手を失い悲嘆するすずに優しい言葉をかけられない径子は、幸子(伊藤沙莉)や志野(土村芳)にあんたらが何とかしてやれと、ぶっきらぼうに頼みます。




このあたりの径子の複雑な感情を実に繊細に尾野真千子は演じきりましたね。




堂本のおばさん(木野花)からトマトを貰い、トマトが好きだった晴美を思い出し、たまらず声を上げて泣いてしまうくだりには、グッと胸をしめつけられました。





今回、私めが一番泣けたのは、径子に言われた幸子がすずに自分を殴れと殴らせるシーン。





やりきれないすずの哀しみ、怒りを晴らさせてあげようという二人の深い友情、そして、すずの絶望感からの救いに泣けました。





しかし、すずの心の傷はそう簡単に癒えようもなく、歪んでいき、




家が焼ければいいのに…と思ってしまったり、北條家にはいられないから実家に帰ると言い出したり…




目つきが変わってしまうすずを、松本穂香が鬼気迫る演技で見せ、その痛ましさに戦争に狂わされる当時の庶民のおびただしい数の哀しみを思わされました。




実家に帰る荷造りをするすずに背を向けたまま、ゴムで履きやすくしたモンペを縫い、渡す径子。




径子の優しさに触れ、すずがやはり北條家に居させてと頼む和解のシーンには、ホッとしました。





しかし、その瞬間にピカッ❗️
悪夢の原爆投下。
すずの実家は?
径子の息子は?




哀しみはまだ続くのでしょうか?
やはり実写版はアニメ版より痛ましさが、よりキツく伝わりますね。
見るのは苦しいですが、目を背けるわけにはいきません。





今回の評価は…