綺麗ごとにしないのが良い…「大恋愛」第4話 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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ヒロインが病気を抱えている純愛ドラマって、これまでも沢山あったわけですが、その中でも秀作のグループに入るであろうこの作品の良さは、甘ったるい綺麗ごとにしないところにあります。





とかく、ヒロインを悲劇のヒロインにしたがるし、支える男を美化しがちですからね、




TBS 金曜22時
「大恋愛~僕を忘れる君と~」第4話

主演…戸田恵梨香
脚本…大石静
演出…岡本伸吾





前回のラストで、尚(戸田恵梨香)が真司(ムロツヨシ)に抱きつきながら「侑市(松岡昌宏)さん…」と名前を間違える…という衝撃的な出来ごとがありました。





今回は、その余波が描かれたのですが…。





単なる主治医というだけでなく、患者に尚がアルツハイマーだと知れてしまい、





クリニックには予約キャンセルが相次ぎます。
おまけに厚労省にたれこんだ者もいて、呼び出しまでくらってしまうのです。





そのヒアリングに侑市(松岡昌宏)も同席してくれて、治療には支障無いことをきちんと説明してくれます。





侑市の存在感は高まるわけですが、真司にしてみれば名前間違いの一件もあるし、やっぱり尚に必要なのは自分より侑市なんだ…





自分のことを好きになったのも病気のせいなんじゃないか…と、真司の心中は穏やかではありません。





ナーバスになっている尚とつい言い争いになり、つい言わずもがなのことも口にしてしまうのです。





このドラマは、尚や真司、更にはつい尚のマンションの前まで来てしまう侑市も含めて、それぞれの心の弱さや揺らぎをリアルに描いていて、




そのせいで綺麗ごとにならずにすんでいます。ベテラン脚本家の大石静ならではの熟達した脚本と言えるでしょう。




ただこの手の恋愛ドラマは予告で見せすぎは禁物で、せっかく二人の仲の行方を心配したのに、結婚式の映像が流れるのは興ざめでした。
気をつけて欲しいです。






今回の評価は…






付記しておきますが、このドラマの松岡昌宏はかつてのオラオラな感じがすっかり消えて、至って抑えめで繊細な演技に徹してますね。





それだけ良い意味で年齢を重ねたということでしょう。