正統派の時代劇の見やすさ…「小吉の女房」第1話 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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主に日本テレビで多くの時代劇を制作してきたユニオン映画が制作の作品。




私めのような子供の頃に週何本も時代劇のドラマを見ていた世代には懐かしさもあり、ホッとする作品です。





NHK  BSプレミアム
「小吉の女房」第1話

主演…沢口靖子
脚本…山本むつみ
演出…清水一彦




主役のお信(沢口靖子)とその夫の小吉(古田新太)が愛すべき人物に描けているのが何よりですね。




沢口靖子は若い頃から変わらず、美しく、演技はコセコセと小細工をしない大らかさで、それがこのお信という役には合ってますね。





綺麗で上品すぎて下級武士の悲哀が出にくいきらいはなきにしもあらずですが、あまり貧乏くさく演じられても辟易しますからね。





古田新太演じる小吉は、婿ながら役職を貰えず肩身の狭い身。しかし、己を曲げてまで役職になどつくものか…と芯の強さのある侠気の人で、それが古田新太に合ってますね。





私めが幼い頃、倉本聰脚本の大河ドラマの「勝海舟」で先々代の尾上松緑がこの小吉を演じていて魅力的な江戸っ子武士だった記憶があります。




武士とはいえ、今の会社勤めにも通じるものがあり、そのへんを脚本の山本むつみが上手く書いてるなと思いました。





あと、良いのはお信の口うるさい祖母を演じている江波杏子。残念ながら亡くなってしまいましたが、かつての山岡久乃を彷彿させる凛とした厳しさは、亡くなったことが惜しまれる名演です。





地味な作品ですが、時代劇好きの方はご覧下さい。
今回の評価は…