佳代子さん一家との出会い…「きのう何食べた?」第2話 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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コミカルさとシリアスさの絶妙なバランス、それがこのドラマの魅力です。




前クールの「フルーツ宅配便」に続き、人生の哀歓をじっくりと感じさせてくれる秀作になりそうです。





テレビ東京  金曜24時12分
「きのう何食べた?」第2話

主演…西島秀俊、内野聖陽
脚本…安達奈緒子
演出…中江和仁




今回は、シロさん(西島秀俊)のお買い物仲間の主婦の佳代子さん(田中美佐子)とのエピソードが傑作に可笑しかったですね。




特売の西瓜丸ごと1個は大きすぎて買えないため、半々を分けあうことにしたことから出会った二人。




切り分けるため気安く佳代子さんの家に行き、西瓜をごちそうになったシロさん。





しかし、西瓜を食べて口もとを拭うシロさんに男の色気を感じた佳代子さんは、急に身の危険を感じ騒ぎ始めます。




信用してもらおうと自分はゲイだと明かすシロさん、それでも信じない佳代子さんに弁護士の名刺を見せ、やっと落ち着いてくれます。




そっちが先だったかと、ゲイだと明かしたことを悔やむシロさん。しかし、時遅く帰宅した佳代子さんの夫(矢柴俊博)や娘にもこの人ゲイだからとあっさり言われ、すっかりそういう人としてもてなされることに…。





職場ではカミングアウトしてないシロさんは、図らずもゲイである自分をすんなり受け入れてくれる一家に出会ったのです。
何だかほのぼの癒されるシーンでした。




田中美佐子のあっけらかんとした感じが、西島秀俊のちょっと陰気な感じと好対照でした。




今後もこの二人のからみは楽しみです。
ラストでシロさんの年齢をからかうところも微笑ましかったです。




一方、ケンジ(内野聖陽)はいまだにシロさんが別れた彼女が売る食パンを買ってくることに嫉妬します。




そこでシロさんが語るあのままゲイを隠して、彼女と結婚し、子供を作り、そんな家族を裏切って男性に恋をし、不幸にしなくて良かったと述懐する言葉は重く響きました。




このドラマは(原作からしてそうなんでしょうが…)、LGBTの人たちのこういう偽らざる本音を、優しい目線で描いていることが秀逸です。





今回もケンジの繊細な心の揺らぎを、内野聖陽は実に巧みに、かつナチュラルに演じていました。




自分のキャラに役をひきつける西島秀俊と、自分を殺して役になりきる内野聖陽の役へのアプローチが対照的なのも、このドラマの見どころです。




今回の評価は…