まわりを変えていく野ブタパワー…「野ブタ。をプロデュース」第4話 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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このドラマは、放送当時好きで見てはいましたが、まだこのブログを始める前でしたので、感想を書いた記事が存在しません。




良い機会なので、1話ずつ感想を書いています。
この第4話は私めの好きな回でしたから、改めて見て、嬉しくなりましたし、感動もしました。




日本テレビ  土曜22時
「野ブタ。をプロデュース 特別編」第4話

主演…亀梨和也
脚本…木皿泉
演出…佐久間紀佳




これまで、坂東(水田芙美子)たちにいじめられたり嫌がらせをされるし、修二(亀梨和也)や彰(山下智久)には変わるためにいろいろやらされ、受け身だった信子(堀北真希)。





しかし、この第4話はそんな信子が、変われるわけないとひねくれてる坂東に、坂東さんも変われると訴えかけたり、





修二の誕生日に彰と一緒に、校庭に誕生祝いのケーキを書いたり、次第に意志を持ち、能動的になっていきます。





そんな変化が見られる回で、校内イベントで、修二に信子が告白をし、OKなら花びらが降り、NGなら水をかぶることになる…




まり子(戸田恵梨香)というカノジョがいる表面上は人気者の修二が、それをかなぐり捨て、信子の告白を聞き入れるか、




さ~どうなる?という展開でした。
ここで大事なのは、修二は表裏の顔がある自分自身を「偽善者」と認めていて、




そんな自分のままでいいのか?と内心、懐疑的になりはじめていることを、この悩ましい選択を通して、改めて浮き彫りにしたこと。





同じようにいつもはヘラヘラしている彰も、信子に水をかけさせまいと、修二の家にわざわざ来て脅したりして、




熱い心を持つ男である二面性をこちらも鮮やかに描き、「ホントのこと教えてよ」おじさん(ベンガル)に、信子を好きだと思わず言ってしまう…




イベントの場では、修二が悩んでいたら、信子が告白する相手を坂東にチェンジ。
人は変われます!と言って、坂東は花を降らせる…というちょっと奇跡のような展開に。




不器用ながら信子のまっすぐな思いが、坂東の心に変化を与えるというのが感動的でした。




いじめる側もいじめられる側も変われるんだよ、という脚本家の少年少女への温かいメッセージを感じました。




そして、この回の素晴らしいのは、信子と修二と彰が一緒に持つことになった揃いの手帳を取り違えることで、




信子は修二が悩んだ末に花を降らせることに決めていたことを、何度もやったらしいあみだくじで知ることになるという仕掛け。




それに続く修二の独白が印象的で…
「俺はノブタの上に花を降らせるつもりだった。人気者の修二くんを投げ捨てても降らせるつもりだった。
それはたぶんあの二人が好きだったから…あの二人といる自分が好きだったからだ」




信子を変えることで、修二も変わっていく…
思春期に結ばれた絆をここまで、優しいタッチで描かれた青春ドラマはそうはありません。





このドラマの傑作たるゆえんです。
まだまだこのドラマを見ていられるようで、次回が楽しみです。