昨年までなら、このテーマでも見られましたが、コロナでガラっと医療現場が激変してしまった今となっては、どうも……。
NHK 金曜22時
「ディア・ペイシェント~絆のカルテ~」第1話
主演…貫地谷しほり
脚本…荒井修子
演出…西谷真一
…とはいえ、医療現場の酷い現状(コロナ前)を知ることができたのは収穫でした。
原作小説を書いたのが現役の内科医だけに、細かいところに現実味がありました。
経営のために病院トップは外来をどんどん受け入れようとし、
3人の内科医が午前中だけで150人の患者を1人平均3分の診察でこなさないといけない…
医師たちは患者を3つのタイプに分けていて、やり易い患者と扱いづらい患者を内心は分けている…
先まで予約がいっぱいで、検査をしたら、その結果はまた次の時、更にもっと詳しく調べないといけないとなったら検査はまた先で…
大したことないのに、ムダに診察を受けに来る患者がいるから、差し迫った病状の患者は被害をこうむる…
大学病院では患者とは向き合えないから、総合病院に来たのに…という主人公・千晶の嘆きは同情します。
しかし、モンスターペイシェントらしき座間(田中哲司)という男を、殊更おどろおどろしく描くのには違和感をおぼえましたし、
佐野史郎演じるクレーマーの描き方も極端すぎて、態度の変わりようについていけませんでした。熟年夫婦のイイ話みたいになってましたが…
どうも医師と患者のリアルを描くのか、サスペンス風にしたいのか。
中途半端は困ります。
今回の評価は…