フジテレビ 火曜21時
「竜の道」第6話
主演…玉木宏
脚本…篠崎絵里子
演出…紙谷楓
このドラマ、「半沢直樹」とは違った意味で力のある役者同士の演技のバトルが見られて見ごたえがあります。
今回、グッと来たのは、源平と茉有子夫婦の言い争い。
素直に恋愛感情を表に出さず、ギスギスした関係で長い年月来てしまった夫婦の、それぞれの葛藤のぶつけ合いを遠藤憲一と斉藤由貴が見事に演じました。
その直後に茉有子は心筋梗塞で倒れ、源平の願いむなしく亡くなってしまいます。
源平の落胆ぶりが印象的でした。
ホントは大事に思ってきたのに最後の会話が、あんな罵倒で終わってしまった後悔が痛いほど伝わりました。
この源平という男は兄弟にとっては憎い復讐相手ですが、日本一になる野心をかなえるためになりふりかまわず戦ってきながら、家族を彼なりに大事にしてきた、ただの悪党ではない男に描かれています。
そのあたりが遠藤憲一ならではの複雑な演技で見せられるために、源平の家族に深く食い込んでいる竜二(高橋一生)が、その人間的な魅力に取り込まれていくような危うさを感じさせます。
源平の婿候補として家族に食い込んでいく竜二と、経営コンサルタントとして外から画策する竜一との間に危うい亀裂が生じ始めている緊張感。
裏表ある複雑な心理描写を繊細に演じる玉木宏と高橋一生の演技も目が離せません。
美佐(松本穂香)が死んだと思い込んでいる竜一を好きだったと分かり、ますます複雑になりつつあります。
晃の心変りで竜一が企んだクーデターは失敗。竜一は出禁になってしまいました。
源平は不穏な動きに気づいていたようです。
竜一はより過激な復讐に走ってしまうんでしょうか。
今回の評価は…