作品の目指す方向性がブレずにあって、それをシンプルにキャスト、脚本、演出が三位一体で作り上げてる…そんな勢いがあります。
日本テレビ 日曜22時30分
「極主夫道」第3話
主演…玉木宏
脚本…モラル
演出…内藤瑛亮
今回も冒頭からして笑えましたね。
どう見ても見た目はコワモテのヤクザにしか見えない龍(玉木宏)が、
通学路で緑のおばさんならぬ緑のおじさんをしている姿も笑えるんですが、友だちと下校してきた娘の向日葵(白鳥玉季)に、「今日のシノギはどうやった?」と聞くあたりがいかにもこのドラマらしさ。
そんな小ネタが全編に散りばめられていて目が離せません。
テレビで見た向日葵の学校のPTA会長、千金楽(鈴木浩介)のナイスパパぶりに感銘を受け、自分もPTAの千金楽一門に入れて欲しいと直談判に来るくだりは特に傑作で、
千金楽とヤクザさながらに教室で兄弟の盃をかわすなんてノリは、アナクロな任侠の世界を笑いに変え、かえって任侠映画を見てない世代にも新鮮なのかなと思いました。
そしてPTAの行事のハロウィーンお楽しみ会を手伝うことになった龍は、そもそもハロウィーンが何かを舎弟の雅(志尊淳)や喫茶店店員のゆかり(玉城ティナ)らに聞きます。
お菓子をくれないといたずらするぞという習わしと説明すると、「脅迫か?」とボソっと問い返す…そんなところも面白いし、
ハロウィーンの買い出しに100均へ行き、100均のことを全国に沢山支部を持ち、どえらいシノギをしとる…と説明するのもツボでした。
そんなおふざけだけに終わることなく、娘を気遣う一面も見せ、きちんとホームドラマになっているのもこのドラマのしぶといところです。
更に私めがお気に入りのキャラは稲森いずみ演じる「極道の妻たち」シリーズの姐さんさながらの雲雀。
今回はパート先のスーパーでいじめにあっていると夫(竹中直人)に泣きつき、話を聞いたら相手はレジの機械。
打った通りにレシートが出てこないみたいで、雅が「ただの機械オンチでしょ」と隠れてツッコむのもツボでした。
雲雀の浮世離れした感じがいいんですよね。
スーパー店長役の本多力は私めお気に入りの役者さんで、困りっぷりがたまりません。
今回の評価は…