とわ子をいらつかせる元夫たち…「大豆田とわ子と三人の元夫」第1話 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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大豆田とわ子、大豆田とわ子ってヒロインの名前をナレーションで何回言うんだよ…ってくらい連呼するので、相変わらずの坂元裕二のクセの強い脚本にニヤニヤさせられました。




今回の作品も好き嫌いは分かれそうです。
私めは好きですからいいんですけどね。
元夫たちの言い争いとか、たまらない面白さでした。




フジテレビ  火曜21時
「大豆田とわ子と三人の元夫」第1話

主演…松たか子
脚本…坂元裕二
演出…中江和仁




今どきの連ドラにしては珍しい過剰なナレーション。誰の声か気になりましたが伊藤沙莉でした。若いのにしゃがれた味のある声の人なので、この起用はナイスチョイスと感心しました。





序盤はテンポ良く、とわ子がバツ3で、仕事ではやり手のハウジング会社の社長ながら、家庭内では何かとヘマが多いことを、際立たせて描きました。




3度も離婚しながらまだ幸せになることを諦めていない愛すべきとわ子は、40代になった松たか子にあてて坂元裕二が書いているオリジナル脚本だけに、イキイキと魅力的です。




風呂に浸かって綺麗な歌声まで聞かせてくれるんだから大サービスです。





松たか子はもちろん良いんですが、離婚してもまだとわ子に未練がありげな元夫たちが、それぞれとわ子をいらつかせる濃いキャラで、いずれも愛すべき男たちなのがまた良いんです。




松田龍平演じる最初の夫、八作は女性にモテるレストランオーナー。マイペースで泰然自若、久しぶりに会って一緒に食事してもすぐさまとわ子をムカつかせるKY男。




これぞ、松田龍平っていう感じの自然体演技です。
元夫たちが集まっての話し合いでもあとの2人の言い争いを聞いてるような聞いてないような感じで傍観していて、




「ね?」と同意を求められると「何の『ね?』ですか?」って何度も聞き返すあたりは真骨頂でした。




二人めの夫は、風貌はさえないカメラマンの鹿太郎(角田晃広)
セコくて器の小さい鹿太郎は、久しぶりにとわ子に会っても、床がベタベタの町中華に連れて行くような男。




東京03のコントでよくあるような角ちゃんお得意のキャラで、松田龍平や岡田将生を相手にしてもひけを取らない堂々たる脇役ぶりでした。




そして、3人めがいまだにとわ子の会社の顧問弁護士をしている慎森(岡田将生)




元夫たちは苗字は田中、佐藤、中村と普通なんですが、八作、鹿太郎、慎森とどれも変わった名前で、特に慎森と書いて『しんしん』って、なんて名前なんでしょう。




この慎森は『カルテット』で高橋一生が演じた家森みたいな男で、理屈っぽくて面倒くさくて融通がきかなそうな難物。




前クールの「書けないッ!?」でのスター俳優役も良かったですが、今回の役もとげとげしいもの言いとか、やはり良いです。
岡田将生はこういうクセの強い役こそ光る不思議なイケメン俳優なんですね。





それにしても鹿太郎と慎森の言い争いはホント笑いましたね。
鹿太郎の氷がお湯になる話も、腐った卵も、離婚したつもりはないと言う慎森へのサイコパス呼ばわりも。




今後もまた見たいです。
「カルテット」のあの4人のやりとりを楽しんだ方にはおすすめのドラマです。




ことわっておきますが、万人うけはしませんから、苦手な人も多いと思います…あしからず。




今回の評価は…