続いては春ドラマアカデミー賞、最優秀助演男優賞の発表です。
助演女優同様にこちらも絞るのが大変で大変で、やむなく7人もノミネートすることにしました。
岡田将生
「大豆田とわ子と三人の元夫」
あとの元夫2人(松田龍平、角田晃広)も、終盤登場したオダギリジョーも良かったんですが、何と言っても岡田将生の演じた慎森のめんどくさいひねくれっぷりは絶妙でしたね。
おそらく、脚本の坂元裕二は慎森にタイプ的には似たところがあって、自分の言いたいことをかなり慎森に言わせているのでは?と邪推するほどでした。
岡田将生は不思議な人でイケメンなのに、クセの強い役ほど良いんですよね。
椎名桔平
「桜の塔」
警察組織で出世するためなら手段も選ばぬダーティーさ丸出しの怪物ぶりがお見事でした。
主人公を上回る強敵ぶりで、そのおかげでこのドラマは面白くなり、貢献度大でした。
永山瑛太
「リコカツ」
なぜW主演でなかったのか不思議なほど、このドラマは咲(北川景子)と紘一の物語でしたよね。
親子2代バリパリの自衛官ということで、高倉健風の演技が、当初はやりすぎにも思えましたが、見慣れるにつれ愛すべきキャラになりました。
井浦新
「あのときキスしておけば」
見ためはさえないオジさんなのに、中身はバリバリの人気女性漫画家という難役を果敢に演じ、ホントに麻生久美子がのりうつったように寄せて演じたのには驚かされました。
終盤は魂がコロコロ変わり男女の演じ分けが頻繁になりましたが、すんなりと演じていました。松坂桃李とキスしても見ていてイヤな感じはしませんでしたし…(笑)
松重豊
「今ここにある危機とぼくの好感度について」
お飾りのように理事の言いなりになっていた学長が、大学のピンチに敢然と自己主張し、隠蔽をやめるというプロセスに見入ってしまいました。
松重豊を「孤独のグルメ」のイメージで見たら大間違い、やはりスゴい役者さんだなと感心してしまいました。
仲野太賀、神木隆之介
「コントが始まる」
この二人はやはりどちらかというわけにはいかず、二人一緒のノミネートにしました。
菅田将暉と三人で醸し出す売れないコント芸人トリオのリアルな息遣いは、実に自然に演じられ、
解散せざるをえない彼らを身につまされながら見守る感じにさせられました。
車を洗うシーンや、冷蔵庫じゃんけんのシーンは3人による名シーンでした。
以上7人の中で最優秀助演男優賞に選んだのは…
永山瑛太
「リコカツ」
いやとにかくこの人の役作りの徹底ぶりには「まいった!」と脱帽です。
画面の隅でも細かい演技をしていたり、キャラになりきっているために、やりすぎにならず、おふざけにもならない自衛官っぷりが終始、ドラマを面白くし、盛り上げもしました。
次に連ドラをやる時は、また何くわぬ顔で別のキャラで登場するんでしょうね。
スゴい人です。