今回は、脳神経外科の後輩から勧誘されている成瀬(田中圭)がナイトドクターにとどまる決意をするまでが描かれました。
今までナイトドクターを見下す日勤の救命救急医ばかり出ていたので、ナイトドクターに感謝してくれる脳外科医の医師たちは新鮮でしたし、もっと早い段階でこういうエピソードを見たかったです。
フジテレビ 月曜21時
「ナイト・ドクター」第8話
主演…波瑠
脚本…大北はるか
演出…野田悠介
今回は「コード・ブルー」ではディレクターだった、このドラマの野田悠介プロデューサーが自ら演出を担当した回でした。
…ということは、プロデューサーとしてこういうドラマを作りたかったのだという意志を明確に具現化した回だったとも言えます。
私めとしましては前回の記事に書いた、●ナイトドクターが夜の勤務中に起きる現実をもっとしっかり描いてほしい、
●なぜ夜勤から日勤の引き継ぎばかり出てくるのか?
●ナイトドクターを恣意的に低い立場に描きすぎていて興ざめだ
この3点の不満が、今回はだいぶ解消されていたのは喜ばしかったです。
今回は成瀬が執刀する2つの脳に関する手術が中心のエピソードでした。
どちらも手術は途中でやめてしまうというものでしたが、
1つめは夜間に搬送されてきたクモ膜下出血の患者。
手術をすすめていく内に、これ以上無理して手術を続けると通常の動脈瘤ではなく危険なため、手術を中断。
脳外科部長(益岡徹)の執刀を頼みに行きますが、留守で成瀬を勧誘している後輩の里中(古舘佑太郎)が執刀します。
脳外科の専門医になりたければ、引き止めないと本郷(沢村一樹)に言われる成瀬でしたが…
もう一人は、著名な料理人(橋爪淳)が脳卒中で搬送されてきたエピソード。
日勤の嘉島センター長(梶原善)は高梨部長に頼みますがあいにく学会で出張中。
今さら受け入れる他の病院もなく、ナイトドクターたちに手術はせずに朝までつなげと命じます。
自分が受け入れた手前、帰ることはできず、嘉島も夜間ずっといたのが新鮮でした。
嘉島に逆らい、本郷の許しを得て、成瀬が執刀。
しかし、出血がひどいため今度も手術は中断。
さすがにまずいんじゃないかとは思いましたが、出血を抑える処置と、体調の管理を万全にしたため、
朝戻った高梨が執刀し、手術は成功しました。
成瀬やナイトドクターたちのおかげだと高梨は患者に言ってくれたそうです。
その料理人の店に行きつけらしい八雲院長(小野武彦)も、ナイトドクターのことを持ち上げてましたが、
だったら、院内の評価、日勤の医師らの差別をなくすとか、もっと何とかしろよ!と思ってしまいました。
成瀬はナイトドクターを続けながら、脳外科も手伝いに行きスキルアップをはかるようです。
その会話が屋上での能天気なそうめん流しをやりながらで、ちょっとげんなりしました。
ナイトシーンばかりだと暗い画ばかりになるのを嫌って、明るい日中のシーンにしているんでしょうが、
どうもナイトドクターの大変さが伝わりにくくて気になります。
あと、成瀬がいなくなっても大丈夫にするために頑張る…というのも、そうじゃなくても頑張れよ、とちょっと思ってしまいました。
今回の評価は…