主人公が単なる正義漢でないのが良い…「日本沈没」第1話 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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私めが子どもの頃、この「日本沈没」やら「ノストラダムスの大予言」やらが流行って日本や世界はどうなっちゃうんだろう?自分は長くは生きられないのか?と幼心を傷めたものでした。





内容はよく覚えていませんが、ビクビクしながらラジオドラマの「日本沈没」を聞いた覚えもあります。






それを2023年に舞台を移してリメイクするというのは、どれだけこの荒唐無稽とも言える話にリアリティを持たせるか、スタッフの力量が問われるわけで、難作業によくぞ挑んだものだと感心しています。







TBS 日曜21時

「日本沈没~希望のひと~」第1話


主演…小栗旬

脚本…橋本裕志

演出…平野俊一





原作小説や、その後作られたドラマ、映画は、主人公が田所博士に協力する潜水艇の操縦士、小野寺なんですが、





この2023年版は、野心家の環境省の官僚、天海(小栗旬)になっていて、東山総理(仲村トオル)肝いりのプロジェクトCOMSが関東沈没を早めるという持論を展開する田所博士(香川照之)とは対立する立場。





このドラマ、主人公が単なる正義漢ではなく権力や出世争いが渦巻く政官界に身を置き、清濁あわせのむ人物なのが良いなと思いました。






日曜劇場枠お得意の勧善懲悪ものに、無理に持って行こうとしてないのにはホッとしました。





天海は官房長官(杉本哲太)が主導する未来推進会議で各省庁から出ている若手官僚たちを取りまとめるリーダー的存在になり、





どうやらこのメンバーたちと日本沈没という危機に立ち向かっていくことになりそうです。





そのメンバーたちがいかにもその省庁らしい物言いをするのが、ちょっと面白いと思いました。





ちなみに天海と親しく財界の御曹司で、未来推進会議の議長である経産省の常盤に松山ケンイチ。



外務省…中村アン、厚労省…ウェンツ瑛士、国交省…高橋努、財務省…浜田学、文科省…六角慎司といったメンバー。





…で、初回は関東沈没を唱え、政権側からしたら煙たい存在の田所の説を否定するために、政府寄りの世良教授(國村隼)と手を組み、田所をおとしめようと躍起になるものの、






天海自身、スキューバダイビングをして危険な目にあったり、潜水艇で調査したら、どうやら田所が言う通りのものがあったりして、





田所の説が真実ではと思い始め、ダメ押しのように田所の予言通りに島が沈没するという展開でした。






何しろネットでもザワつきましたが、地球物理学界の異端児である田所の変人ぶりを香川照之が、クセの強いセリフ回しで個性的に演じていて、それが正直浮いているきらいはありました。






しかし、クセの強い演技が嫌いではない私めは、香川照之、またやってるなとニヤニヤしながら見ていました。

ま~慣れるでしょう。





このドラマ、主演クラスがゾロゾロ出ていますが、香川照之ほどクセの強い演技をする人はいません。

だから余計に浮いてしまうんですね。





田所と対峙する世良教授役の國村隼は特に引き算の演技の人ですから尚更です。





しかし、政権に都合が悪かったら、映像も捏造するって怖いなと思いましたね。

新型コロナとかでも、データ改ざんとかできなくはないですからね。





このドラマ、傑作までなるかはまだわかりませんが、力作にはなっていそうです。





今回の評価は…