ボクシングだけだと女性視聴者でボクシングにうとい人には敬遠されるのを恐れてか、このドラマにはさまざまな工夫がされていますね。
テレビ朝日 木曜21時
「未来への10カウント」第2話
主演…木村拓哉
脚本…福田靖
演出…河合勇人
その工夫の最たるものが、ボクシング部の顧問になりながらも、ボクシングに全くうとい折原(満島ひかり)の存在。
ボクシング用語が出てくると、勉強熱心な折原が、それを説明し始めたりして、ボクシングに興味のなかった人にも分かりやすくしているのです。
とかく、主人公の桐沢(木村拓哉)が、陰気な表情でボソボソとしゃべり言葉少ななだけに、満島ひかりの天性の明るさ、元気さは良い対照ですし、補っています。
校長の麻琴(内田有紀)はマネージャーだった高校生の時に、桐沢にふられたらしい過去がわかりましたが、
その恨みもあってか、桐沢がコーチになったボクシング部をなんとか廃部にしようと依然として躍起になっています。
教師もやらないと生徒の部活指導はできないという古い規約を持ち出し、桐沢をやめさせようとしますが、
桐沢はボクシングやめたあと教員免許を取り、大学卒業後に高校教師をしていたそうです。
都合よく政治経済の教師が産休に入るので、桐沢が教えることになりました。
桐沢は、ピザのデリバリーバイトをやる前は焼き鳥屋をやっていたらしく、
経済のしくみを焼き鳥のネギまで説明するというユニークな授業を始めました。
ボクシング指導のコーチだけでなく、教師もやらせるとは、このドラマスタッフは欲張りですね。
満島ひかりのみならず、生瀬勝久、冨田靖子、八嶋智人、馬場徹、オラキオと教師陣もキャラの濃いメンバーぞろいなのは、そのためでもあったんですね。
桐沢は教師のあと、何をしていたのか?妻(波瑠)はいつ死んだのか?教師はなぜやめたのか?焼き鳥屋になる前は何をやっていたのか?
まだまだ桐沢にはナゾが残っています。
徐々に明かされるんでしょうね。
とにかくこのドラマは、脚本の福田靖が、いくら今はさえないオジさん役でも、木村拓哉をどうカッコ良く見せるかの工夫をこらしてますね。
今回の授業シーンなどは、よく考えられてるなと感心しました。
今回の評価は…8